だまされた追いはぎ

読売新聞20171111_1

読売新聞の夕刊に載せてもらったお話と絵。
新聞紙の質感や、滲む感じ、色って、もともと好きです。今昔物語絵本のシリーズを5冊作ったのですが、それらには入れ込みきれない楽しいお話がいっぱいあって、それを題材にかかせてもらいました。

「まずいなまずいな」

11_6_2017

12月に、アトリエのなかを使って撮影がある。どうしよう、夏以降、個展にむけての立体の制作などしているうちに、ひごろから片付かないアトリエがさらに乱雑になってしまった。。。とにかく片付けをしなくてはいけない。 小さな区画を決めて少しずつやることにした。そうすると、本のあいだから、思いがけないものがあらわれたりする。今日でてきたのは、進学用に学校で撮ってもらった写真のネガフィルムだ。高校三年生。むかしは、おかっぱだった。そして、おかっぱのしたに隠された小さな脳みそでは、自分のだめさに、いつも「まずいなまずいな」と考えていた。 しかしだ、その「まずいなまずいな」は、実は、こんにちでも続いている。むかしの私よ、おまえは、いつまでも、おまえのままなのだよ。はっはっは。へこまず、たゆまず、やりましょう。今日の標語「だめさは、だめさのままで しかたない」。



いかのぬいぐるみ


10_6_2017
先日、上野の国立科学博物館での「深海展」に行った。ながい展覧会だったのに、出かけたのは、最終日の前日。朝一番からながーい行列ができている。しかし、深海の世界は文字通り深い。海底地質探査船ちきゅう の仕事が紹介され、潜水調査船しんかいに至っては、実物が展示されている。標本などもたくさん。さて、そのグッズ売り場で、このようなものに出会った。いかのぬいぐるみ。ベロアのような肌ざわりの布で、染め抜いた模様が丁寧なつくり。12月、撮影があるのでアトリエのなかをすっきりさせるために少しずつ整理していていま、持ち物を増やすのはご法度ではあるが、これは出会いだからしかたない。一緒に展覧会にいった金属造形作家の山田瑞子氏が「それをブローチににして個展の初日につけるとよい」とのたまうので、わたしは言う通りにしようと思う。イカしたブローチになることうけあい。と、イカにもなギャグ、おゆるしください。個展の初日は、10月16日月曜日。(展覧会は28日までです)。場所は、青山のピンポイントギャラリー

「図書」10月号に The monthly PR magazine "Tosho"

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岩波書店が毎月発行しているPR誌「図書」。連載あり、対談あり、のもりだくさんな内容に、司修氏の表紙画。岩波書店にいる友人が声をかけてくれて、ここに文章とイラストを載せてくれた。タイトルは「キョーキのキョーチを読む」。なんのこっちゃ?と思って下さった方、漢字でかくと「なーんだ、そういうことなのね」というようなこと、ひひひ。いろいろ試行錯誤をくりかえしながら書いた。ここで挙げたのは、『知られざる傑作』バルザック、『地獄変』芥川龍之介、そして『ローラとつくるあなたのせかい』ローラ・カーリンなどなど。助けてくれた友人は猿山直美ちゃん。ほんとにほんとにありがとう。

The monthly PR magazine "Tosho" by publisher Iwanami is full of attractive articles. Osamu Tsukasa draws the cover illustration, every month. A friend who works for them asked me to write an essay and draw illustrations for it. The title is "Reading a state of insane in novels ". I rewrote it several times to finish it. I discussed three books, "The Masterpiece Unknown, by Balzac, "The Affair Of The Hell" by Ryunosuke Akutagawa, and "Making The World With Lora" by Lora Karlin, etc. in it. The friend who advised me to write it is Naomi Saruyama. Thank you Naomi, I appreciate your cooperation.

湯沸かしケトル

8-30-2017
8月28日に書いた「えっちゃんのこと」には、いろいろな方から多くの反応をいただきました。いろいろなご意見があり、みなさんの心にさざなみを立ててしまったことに想いをいたし、でもその一方で、えっちゃんという友人について、知ってもらえたこと、なおかつ、考えてもらえたこと、それがわたしには、すごく嬉しかったのです。というわけで、また、いつものダイアリーにもどります。
※     ※     ※

赤い琺瑯のケトルを湯沸かしに使っている。アトリエのキッチンには、鍋はあと小さなミルクパンがあるのみ。個展が近づき、ほかの用事が多くて、昼ごはんをちゃんとつくる習慣が消えた。でもお腹はすく。そんなときは、ケトルに湯を沸かし、そうめんを投入。再び沸騰したら、火をとめる。こうしておいたらふきこぼれる心配もなく、そうめんが茹で上がる。ケトルには、湯切りの細かい穴があいているから、ざるで受けなくても湯切りできるし便利だ。あとはつゆで食べるだけ。限られた道具でどこまで手間をかけない食事がつくれるか。ひひひ。女子力消滅の日々。制作がんばりましょう。

えっちゃんのこと

えっちゃんは、生まれて初めてできた友達。年齢から3を引くと、友達になってからの年数がわかる。つまり49年来ということになる。子どもの頃は、毎日彼女と遊んだ。片づけも一緒にした。家がすぐそばだったので、ぶらぶら歩いて彼女の家の勝手口に行く。呼び鈴には手が届かないから、大声で叫ぶ。「えっちゃん、遊びましょ!」えっちゃんが「はあい、遊びましょ!」と返事をしてくれるまで、繰り返し叫ぶ。返事が聞こえたら、勝手口からはいっていく。家にはいると、えっちゃんが待っていてくれて「何して遊ぶ?」と聞いてくる。その時の気分に応じて、レゴだったり、庭のアオキの実でままごとだったり。折り紙のコレクション箱を携えていけば、折り紙の交換となる。えっちゃんの美意識は独特で、思いがけないデザインを「これはすばらしい」といったりする。「どうしてこれがすばらしいの?」と聞くと、ちゃんと理由を説明してくれる。黒と赤とオレンジと白の折り紙があった。絵柄は黒猫と魚。色味が地味で、絵は平面的で、好きではなかった。その折り紙を「こんなすてきな折り紙どうしたの?」とえっちゃんが聞いた。わたしはびっくりして「このおりがみのどこがすてきなの?」とたずねた。すると「だって、こんな色あい、みたことないじゃない。すごくすてきだよ」というのだ。なるほどなぁ、と思った。それからその折り紙が特別に思えるようになった。
また、ある日『スモールさんはおとうさん』を見せてくれた。小さい絵本。丸い頭のしゃれた人たちが描いてある。えっちゃんが「買ってもらったんだ、読んであげるね」といって、読み聞かせしてくれる。わたしはその絵本をうっとりと見て、聞いた。ときには、一緒にお絵描きもした。それぞれ思い思いに描いたあと、みせっこする。ある日、わたしが白菜を描いたら、えっちゃんがすごくほめてくれた。「これ、すごくいいね」。えっちゃんが褒めてくれるということは、なかなかいい線いってるんじゃないか、と思えた。えっちゃんは、ころんとした形の動物なんかをよく描いていた。線が整理されていて、迷いのない線だ。えっちゃんが描いた豚の絵がすてきで、わたしは、その描き方を真似て描いた。そして、私たちは仲良しばかりだったのではなく、ちゃんとけんかもした。でもけんかしていると遊べないので、仲直りしたほうが得だということを2人ともよく知っていて、ぽんぽん、と肩をたたいて、笑顔をつくって「にーっ」といって仲直りを提案する。そしてもういっぽうがやはり笑顔で「にーっ」といえば、仲直り成立。「ごめんね」なんてひとこともいわない。「にーっ」だけで済むのだ。その後、別々の小学校にあがって、いっしょに遊ぶ機会が減った。それからは、どんどん疎遠になった。ごく近所にいても、すれ違うこともなくなった。どこの学校に進んだとか、そういうことだけは知っていたけれど・・・。大人になって、絵の展覧会をするようになって、何かのきっかけでえっちゃんが展覧会に来てくれるようになった。久しぶりに会うえっちゃんは杖をついていて、歩きづらそう。でも、丁寧に絵を見てくれる。「どうかな、えっちゃんの意見聞きたいな」というと、「何いってるの、私に意見なんか聞かないでよ」「だって、えっちゃんのセンス信じてるんだもん」というと「やめてよ、何いってるのよ」だって。だんだん、右手が不自由になって、左手で文字を書く練習を始めたといっていた。ときどき、ランチをいっしょに食べた。「病気にさえならなければ、わたしも結婚くらいしてたかもね」という。そうね、きっとおもしろいママになってたね。次に個展に来てくれたときは、車椅子だった。お母さんが押していた。そして、おとどし、施設に移った。高齢者が多い中で、ひときわ若い。会いに行くと、部屋の棚にわたしの描いた絵本を並べてくれている。送った誕生日電報も飾ってある。「だって最初にできた友だちだからね」と必ず言ってくれる。「そうだよね、生まれて初めてできた友だちだもん。これくらいは当然よね」なーんて返事するけどほんとは涙がでるくらい嬉しいんだよ、わたしは。えっちゃんと遊んだ記憶をもとに『おへやだいぼうけん』という絵本を描いたんだから。
827日はえっちゃんの誕生日。それで、昨日、カードとプレゼントを持って会いに行ってきた。「えっちゃん、わかる?りまこだよ」えっちゃんがわたしをじーっと見ている。目を見開いてびっくりしてる様子。だって何の連絡もしないで行ったからね。「りまこだってわかったら、首をたてに動かして」といったら、首をちゃんとたてに振ってくれた。よかったー、わかってくれた。最近、あまり体調がよくなくて、言葉を出すことができなくなってしまっているという。そうなの?でもいいよ、だって、こちらの話はみんなわかってるみたいだもん。あまり暑くなかったから、車椅子を押していっしょに散歩に出た。近くのスーパーマーケットまで行った。そこの棚をゆっくりいっしょに見て歩いて、輸入菓子の棚の前まできた。いちごのクリームのはいったチョコレート。パッケージがすごくきれい。「これすてきだよねー」と見せたら、えっちゃんがそれを手に取った。わ、ちゃんと物が持てるんだ!そうそう、えっちゃんは、こういうきれいなものがほんとに好き。美を愛する女。えっちゃんはいい加減なものは好まない。洗練されて、風変わりなものが一番すきなんだ。それは子どもの頃から変わらない。ローリングストーンズのファンクラブに、はいっていた。欧米の俳優の名前をいっぱい知っていて、どの人もみんな一癖あるハンサム。そんなえっちゃんに、わたしの絵は気に入ってもらえている。うれしい。そしてさらに、えっちゃんの特徴は、おだやかで、無欲で、面倒くさがりなこと。でも、そこがえっちゃんのいいところなんだ。何事にも躍起になったりしない。IPS細胞の研究が早く進んで、えっちゃんの症状がよくなる日がくるように、いつも願っている。えっちゃんは、多発性硬化症という難病。いま、言葉を発することを休んでいるえっちゃん。こんなふうに静かに闘っている人がいる。そのことがわたしの励みになってる。

たわしから芽

8_18_2017
台所でたわしを使おうと思ったら、あら。

マダガスカル旅行記4ー双眼鏡ーMadagascar travels - Binoculars

8_7_4_2017
野生動物を見たくて行く旅だったので、双眼鏡を持っていかなくちゃ、と、いろいろ調べると、倍率は高ければいいというものではなく、むしろ倍率が低めでも、ピントのあう範囲の広いレンズが付いているものがいいとわかった。しかも、わたしはメガネをかけているので、メガネをかけたままで、ちょうどよく見られるという要素も大切だ。それにはアイレリーフという数値が15mm以上の双眼鏡を探すのがいいらしい。性能がよくても重すぎるのはつらい。でも、多少の重さは辛抱、とかいろんな観点から、Vixen のATREKⅡというのに決めた。マダガスカル南西部ベレンティの夕暮れ。100メートル以上先に、オオコウモリがアカシアの木にたくさんぶらさがっていて、その黄金色の胸毛が見えた。ゴム引きみたいなマントも見えた。同じくベレンティでの夜。シロアシイタチキツネザルのふわふわの毛並み、きらきら光る大きな目、それらがすぐ近くに見える。額につけるライトで照らすと、夜の森の中がきらきら光る。おもに、クモの目が反射で光るのだが、ときどき赤く光って見えるのは、キツネザルの目。光るものを探して歩く、宝さがしであった。


I wanted to go to Madagascar with good binoculars since I went there to watch wild animals. Before I made my purchase, I researched about some binoculars on the Internet. A higher magnification is not necessarily best for it, or rather, a lower magnification would be better if it has a wide view. Moreover, it has to have a function that would be suitable for glasses wearing people like me. It's good that the eye-relief function is more than fifteen millimeters. However, l wanted to choose one based on its weight as well. Therefore, I chose Atrekll, Vixen.
At twilight in Berenty , south-west of Madagascar, I watched fruit bats hanging upside down from branches of a big Acacia. I also saw their golden chest hair and wings that looked like they were made of rubber with the binoculars. In the same night, I saw a white-footed sportive lemur's fluffy fur, and big brilliant eyes. I felt they were so close to me by using the binoculars. When I lighted the night forest with my light on my forehead, I could see the sparkling spots here and there in the forest. They were spiders' eyes. Sometimes, I saw red twinkles which were the lemur's eyes. It was like a treasure hunting tour, finding something twinkle.
(photo image) You might see a white-footed sportive lemur in this photo image although it is out of focus.
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この画像、中に、シロアシイタチキツネザルがいるはずなのだけれど、ぶれててみえません。。。

マダガスカル旅行記3ー腹筋ーMadagascar Travels Sit-ups

8_7_3_2017
マダガスカル北西にノシベというリゾート地がある。フランス人なんかがわさわさ訪れる場所だ。言って見ればちょっとすかした場所である。マダガスカルの海の中も覗きたいね、ということで、ここまで来たのだけれど。海には、ウミガメがゆったり泳いでいて、大きいクマノミもイソギンチャクのそばにふわふわ泳いでいて、なかなかいいところ。でも、ここでもやっぱり地元の人がおもしろい。橋の欄干に足をひっかけて、腹筋。ちょっと行くと、野原でも女の人たちが二人で組になって腹筋。かっこいいカラダを保つための努力ってどんなふうにでもできるんだぁ。ちょっと前まで、わたしも腹筋がんばってたことを思い出した。いつか、また始めよう(まずは気持ちだけ)。
ここは、イランイランの花が特産で、島じゅうに植わっている。緑の花はやがて黄色になるらしい。甘く、すこし息苦しいようなちょっとおえっとなるような悪臭の要素も潜んでいる蠱惑的な悪女の香りの花。地元では「ランギランギ」とよばれている。

Nosy-be is a resort island located north west of Madagascar. Many French people visit there . The atmosphere was tasteful. I went there to watch the fish, turtles, anemone fish and sea anemone in the sea. However, I was interested in the local people as well. I saw a man who did sit-ups holding his legs on the railing of a bridge. On the way to the airport, I saw two women who did sit-ups in the field. One woman held another woman's legs. I thought that everyone can keep their muscle strong in any way , anytime and anywhere. It reminded me that I used to do sit-ups. Let's start it again, in my mind, anyway.
The Iran Iran flower is specialty of this island. I saw them everywhere there. I heard that the color of the flower changes from green to yellow. It smelled sweet and a little bit stinky. My impression of the scent was sensual. Madagasi called this flower, Langui langui .


マダガスカル旅行記2ーものを運ぶにはーMadagascar Travels Carrying Stuff

8-8-2017
頭にものを乗せて運ぶ姿、実際の様子を今回初めて見た。布(タオルでもセーターでも、布ならなんでもいい)を丸く輪にして頭の上に乗せる。その上にものを乗せる。かごでも、バケツでもなんでもいい。最初に置いた布が安定剤になって、座りがよく、両手を離しても荷物が頭から落ちることがない。すごいなぁ。ただし、背筋をぴーんとのばして歩くことがコツのようだ。みんなすごくいい姿勢でかっこよくスタスタ歩いていく。これは、アンタンルイ族(アフリカ系)の部族の女性たち。ミルクをいれたボトルや、野菜をかごに入れて頭に乗せている。これから市場へ売りに行くところらしく。着てるものは、着古しなんだけれど、色や柄の合わせ方がすごくきれいで、センスいい。にこやかだし。ただ、学校や病院がないことが、マダガスカルの地方の問題なんだそう。それはたいへんだ。うっとりしていられない厳しい現実。でもほんとにきれい。

I actually saw people carrying stuff on their heads for the first time in Madagascar.
They put a cloth, towel, or sweater (anything made of cloth will be OK) that was previously made into a circle on their head. Then, they put stuff on it. They can put Baskets, buckets or anything on their heads. They could keep it balanced with the cloth as stability. Their arms were free from the stuff and the stuff never fell.
It seemed that there was a knack to keeping the balance which was that they had to have good posture. All of them walked fast with their stuff. This illustration shows Antandroy women (Antandroy is one of the 18 tribes in Madagascar). They were carrying milk bottles and vegetables in the basket. They were going to a market to sell them. Their clothes were old. However, the colors and the design of the clothes were very vivid and the coordination was classy. Moreover, they were very cheerful. I heard that the shortage of schools and hospitals is a big problem in the local area of Madagascar. It's serious problem we can't overlook. Anyway, they were very pretty.


マダガスカル旅行記1ーコブ牛ー

8-7-2017
顔の白い牛が特に縁起がよいのだという。
アフリカ大陸の東側、インド洋に浮かぶ大きな島国マダガスカルに行ってきた。国土は日本の1.6倍もある。
独自な動植物がいっぱいで有名なところだけれど、その他のこともとっても興味深かった。この国の人たちは、コブ牛(Zebu)をとても大切に飼っている。結婚のお相手の女性の実家には、コブ牛をプレゼントするのだそう。だから「どんな牛が好き?」は「左手薬指のサイズは何?」というのと同じ意味を持つプロポーズの言葉で、市場で牛を買って、彼女の家に連れて行ってプレゼントする。それって、現代の話じゃないみたいだけど、35歳くらいのマダガスカル人のガイドさんパトリック(この人、日本語が堪能)も、そうしたんだって。耳の切れ目は、持ち主のマーク。牛の市でうっとりコブ牛を見ていたら、地元の人たちが私に何かいってげらげら笑っているのでパトリックになんて言ってるか聞いた。そしたら「外国人でも牛を買っていいんだよ」といってるって。嬉しくなってしまった。わたしもコブ牛欲しいくらい、コブ牛好きになってしまったから。マダガスカルで牛飼って、牛の絵ばかり描いて暮らすのもいいな、とふと。
I went to Madagascar, a big island in the Indian Ocean. It's 1.6 times as big as Japan. The country is famous for various native wild plants and animals. However, I was interested in other things. For example, people keep cows called Zebu. I heard that a man offers a Zebu to the parents of his fiancée as a present. Therefore, the words "What color of Zebu do you like?" means the same as "What's your ring finger size?". After he gets the answer, he goes to a Zebu market, gets the Zebu and goes to his fiancee's parents' house. The story doesn't sound like modern day. However, our tour guide who was Madagasi, around 35 years old and spoke Japanese well told us that he did this when he proposed to his wife. You can tell see the trademark of each owner by the Zebu's ears. When I was watching the Zebu in depth at a Zebu market, the men said something to me laughing in Madagasi. I asked the tour guide what they said. He explained "They said that you can buy a Zebu though you are a foreigner". I was extremely glad to hear that. I got to like Zebu during this trip, so I wanted to keep a Zebu. I suddenly imagined that somedayI would keep Zebu, living in Madagascar and painting Zebu every day.

水彩画の技法書にむけてMaking a Book of Watercolor Techniques

7_14_2017
水彩画の技法書を作ってまして。。。
モチーフは、編集者さんと相談しながら、決めます。ふだんの制作とは勝手がちがうのよ。ライティングをして、カメラを頭上にすえつけて、描きながら撮影をし、使った色をメモする。色の配合も、比で記録する。こんなことを繰り返しやっております。
I'm in the middle of making a book of watercolor techniques.
The ways to paint pictures for this book are different from my ordinary works of painting since the editor of this book and I decided on the images at meetings.
I setup some lights and a camera above my head, taking photos of steps of the way to draw, taking notes of the names of the colors I used. I also take notes of the ratios of mixing colors.
I do such things over and over these days.

めだかの稚魚がご飯を食べる

7_8_2017
飼い始めて4年。めだかの稚魚は、水があたたかくなると、孵り始めます。今シーズン初の稚魚が5月22日に生まれてから、ほぼ毎日、稚魚が生まれ、今日までで268匹(毎日、生まれた数をノートにつけているのです)。その子たちに1日2回、成魚の食べるえさをスプーンの裏ですりつぶして、パウダーにしてあげます。その食べる様子のかわいいことといったら!それにですね、生まれて始めて食べる瞬間がまたかわいい。それまでは、えさをあげても、つーつー、とえさの横を泳ぎ抜けていって、見向きもしない。ところが生まれて二日たつと、急に「え?もしかして、食べられるの???」と気づくんです。そして、頭をふりふり、ぱくぱく食べるわけです。というわけで、見飽きない。はっと気づくともうこんなに時間が経っている!ま、いいね。だってかわいいんだもん。

今昔物語絵本『もののけの家』

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今昔物語絵本の5冊目『もののけの家』が出ました。偕成社刊。5冊つくるのに、苦節8年。今昔物語の原典をこつこつ読んで(それでも読破できたわけではないのですよぉ)、そこから、お話を組み立てていきました。どうかな?とラフを編集者に見てもらう。んで、「うーん。。。」と言われる。「ではもうちょっと考えてみまーす」と撤回して、また考える。その繰り返しの中から「あ、今度は、なにか形になりそうですよ!」と言われれば、小躍りして喜ぶ。またラフを練って、本になれー、おもしろくなれー、と念仏を唱えるような気持ちでラフ作り。本番の絵は半年以上かけて描きました。5冊目のこの巻は、小さい不思議な人たちがたくさん出てきて、絵を描くのがまたまたとっても楽しかった。そんなふうにして8年間。これで今昔物語絵本のシリーズは完結です。子どもたちが楽しんでくれるといいなぁ。広松健児さん(このシリーズの編集者)、ありがとうございましたーっ!

おもちゃ展終わりました

6_16_2017
丸善丸の内本店での「絵本作家のおもちゃ展」無事終わりまして、撤収の終わった会場で作家一同よりお礼のご挨拶。
ありがとうございました。
脳天を見せているめんめんは、右から松成真理子さん、山福朱実さん、降矢ななさん、不肖わたくし堀川理万子、はたこうしろうさん、そして、丸善児童書担当 兼森理恵さん。
みなさんのキャラのおもしろさ楽しさに(文字通り)酔いしれた日々でした。
ご来場くださった方々、行きたかったな、と思って下さった方々、本当にありがとうございました。
4階のカフェで連日、ハヤシライスにありつき、それらが血となり肉となった(!)栄養満点の日々でもありました。
We are greeting to give thanks for joining our "Toy exhibition by children's book artists" at the Maruzen gallery, Marunouchi. We took this photo (C2)after removing all the works.
In this photo you can see Mariko Matsunari, Akemi Yamafuku, Nana Furiya, me, Koshio Hata, and Rie Kanemori the bookseller and a manager of this exhibition (D2).
I was greatly excited by their unique characters during the exhibition.
I want to thank everyone for coming to see the show, also I want to thank people who wanted to come there.
I probably ate a bit too much since I had hashed beef with rice, which is the gallery restaurant's special, almost everyday.

絵本作家のおもちゃ展 The Toy Exbition By Children's book Artist


5_27_2017
もうすぐ、こんなおもちゃオブジェで展覧会をする。
カムをいれて、ハンドルをまわすとくるくる動くという、シンプルなからくりでひたすら板を切り抜き、形を作った。何を作るか考えるのも、作業も、楽しすぎる!だから、時間に追われていてはもったいない!というわけで、時間に追われるのをすっぱりやめた(気持ちの持ちかたを変えるだけでかんたん。そしてこれが続けられたらすごくいいことね)。それでひたすら作っている。絵本家の広松由希子さんにオブザーバーをお願いして、丸善丸の内本店児童書担当の兼森理恵さんと一緒に世話人をして、実現することになった展覧会。すてきな絵本作家さんたちがいっぱいよ。みんな、どんな作品をもっていらっしゃるんでしょう。それもたのしみ。ご都合つきましたら、お出かけくださいませ。

I'm going to hold an exhibit of handmade toys.
The toys have wheels and you can move them with a handle. The mechanism is very simple. I cut the board all day long and built toys.It's very delightful to think about what I shall make, and to actually make them.
Therefore, I'm enjoying it so much that I don't feel like I'm pressed for time!
I finally stopped thinking that I was busy.
(It was easy to change my mind. I want to continue thinking in this way).
I asked Yukiko Hiromatsu, a children's book critic, to be an observer of this exhibition and I planned this exhibition with Rie Kanemori, a super bookseller for Maruzen Book Store in Tokyo Marunouchi.
All five of us are children's book artists.
I'm also looking forward to seeing their toys.
You should definitely come!



おもちゃ展宛名面trim

賞 よかったね Good to Hiroko!

IMG_6743ランドセルをおろしかけのこの絵は、友人のAさんちのお嬢さんのNちゃんがモデルになってくれました。My friend's daughter posed taking off her backpack for this illustration.

さえぐさひろこさん作の『トンチンさんは そばにいる』が、産経児童出版文化賞のニッポン放送賞を受賞しました。この本に、えへへ、挿絵を描かせていただいたので、お知らせです。ひなたちゃん、まおちゃん、二人の女の子たちが、ほんとうに、やさしくて。こういう気持ちがみんなにあったら、学校のなかだけでなく、いろんなことがすっきりうまくいきそうに思えます。じんわりきますぜ。童心社刊。さえぐさひろこさん、おめでとうございます。
The children's book "Mr. Tongching is Beside of You" was honored with the Nippon Broadcasting System, Inc. prize. I illustrated this book, so I announce this with delight.
The heroine Hinata and her friend Mao have really gentle hearts. If we all had such hearts, various incidents of little importance would go well, not only at school but in society.
It's impressive. The Publisher is Doshinsha. Congratulations, Hiroko Saegusa!

これ、55日の産経新聞です It’s an article on The Sankei Sinbun ↓↓↓
IMG_6741 のコピー

蝶 A butterfly

4-18-2017
アトリエの玄関で越冬したさなぎがとうとう羽化した。
寒い日が続いたので、その間は、放さず、スケッチしたりした。じっとしていてくれるから描きやすい。晴れてあたたかくなった朝、窓を開けた。しばらくベランダの山椒の枝にとまっていてひよわそうに風に羽をふるわせていたけれど、とんでいった。200メートルくらい先のビルの角を曲がって、見えなくなっちゃった。ひよわそうに見えていたのに、実際はたのもしいのだった。えらい。
A chrysalis that passed the winter in my studio finally emerged.
I drew the unreleased butterfly for some days, since it had been cold outside.
It stayed still for a long time while I drew, so it was easy to draw.
One morning, since it was sunny and warm, I opened the window of my studio.
The butterfly moved to a branch of a plant at the veranda and trembled its wing in the spring wind. Then several minutes later, it flew away.
It went out of sight after turning right at the corner of a building 100 meters away. It looked very weak, but it was really tough.

拾得物

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落ちている物を拾って帰ってくるクセは一生つづくのかな、わたし。道にボルト&ナットが転がっていた。どこから落ちてきたんだろう。隣が工事中だから工事車両のものかもしれないなと思いつつ、拾い上げてみると、ずしりと重い。古びている金属ってかっこいいなぁ。

終日おえかき

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アトリエは南西向きに窓があるので、日の光がぐるぐる動く。4時、右腕の影が描きかけの絵に落ちる。ちょっと描きづらいけど、気にせず描く。絵本の絵は、15見開きと、最後のページは、その半分の大きさで、16場面。それに加え、とびらと、表紙と、裏表紙、見返し、背のカットを描く、しかも、罫にいれる模様も描くんだ。今回は、「お米」の模様。平安時代、お米には魔除けの意味があったらしく、それが絵本のなかで重要なアイテムとして出てくるので。グアッシュで描いている。後もう少し、がんばるわ。

おめでとう、らいおんbooks!Congratulations, LION BOOKS!

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四人の似顔絵にしたつもり。。。左から、Tさん、Hさん、Kさん、Iさん。
知り合って10年以上になるエネルギッシでキュートで個性的な女性4人組。彼女たちは、とっても仲良し。その彼女たちが、株式会社風濤社の支援で「らいおんbooks」という絵本レーベルを立ち上げた。それぞれが、それぞれのやり方で本に関わってきて、そこから、一緒にレーベルを興すなんて、なんてすばらしいんだろう。「いつか4人で出版社をやるもんね」といっていた、まさにその夢を実現させた彼女たち。話を聞いていると、熱くて、気持ちが引き締まるし、しかもあったまる。レーベル立ち上げ創刊絵本は、松田奈那子さんの『こびん』。加藤休ミさんの『ぼーるとぼくとくも』。どちらもみずみずしい作品たちだ。そして、それぞれが、新しい挑戦をしている。今日まで、曙橋駅からほどちかいゑいじうというギャラリーで、「はじめまして!らいおんbooksです!展」をやっている。そこで原画と、うまくすれば、らいおんbooksのメンバー、二人の絵本作家さんに会えるのよ。わたしもおじゃまして、がっつり楽しませていただきました。これからどんなふうになってゆくのかとっても楽しみ。わたしもお世話になりたいものです。とにかく、がんばれ らいおんbooks。


I drew this as their portrait. From left, there is T, H, K, I.(illustration)

These four woman who are full of energy have been my friends for ten years.
They are also very good friends with each other.
They established the publishing level in the publisher, Futohsha.
Each of them have been related with children's books in various ways, and finally they have begun to work together. How nice they are!
They have been always saying that "someday, we are going to establish a children's book publisher". Their dreams have come true.
When I listen their words with fascination, I start to feel warm inside.
Their first work started with two books.
"The small bottle" written by Nanako Matsuda and "The Ball and Me" by Yasumi Kato.
Both of the books are refreshing. Both artists challenge new things in their books.
They have an exhibition "Nice to meet you We are Lion Books! " at the Gallery Eijiu near Akebonobashi station tonight.
If you are lucky, you can see the staff of Lion Books and two artists, there.
I went there and had a good time.
I'm looking forward to seeing them do a very good job.
I want to make a children's book with them.
Anyway, go for it!

ドレスとタブロー

01142017

小さいこんな絵描いた。アメリカのアンティークの子供服を持っていて、ふと、あ、これをこの女の子に着せようと。サインをいれて、ワンピースと一緒に、撮影。絵のタイトルは「王子のばら」。どういう意味かというと、サン・テグジュペリ『星の王子さま』へのオマージュ作品なんです。グループ展メンバー6人全員が、メインの作品以外に星の王子さまのオマージュ作品を制作しています(グループ展は、1月20日から29日まで、銀座の和光6階の和光ホール)。「記憶のなかの宝もの」展。

子どもの頃の夢

1-7-2017

郵便物をたくさん持って郵便局にいった。もうすぐグループ展があるので、その案内状を発送しなくてはいけない。土曜日だから、本局にいかないと。
郵便局のひと「何通ですか?」
わたし「総量を一通の重さで割って、算出してください」
郵便局のひと「それはあくまでも、確認の作業ですから、そちらできちんと数字をいってください、それに別納郵便の印がおしてませんね。おしてください」
わたし「えー。しかたない。ではスタンプ押せる機械はどこですか?」
郵便局のひと「故障中です」
というわけで、スタンプとスタンプ台を渡された。この助けてくれない感じ。。。あー。かなりがっくりくる。
奥のテーブルに行き、封筒を並べて、おしてゆく。どれくらい時間がかかるんだろう。もう次の用事が差し迫っているのに。
かなり急ぎながら封筒をさっさか並べて、とんとんスタンプをおしてゆく。うー、スタンプが曲がっちゃったよ。あ、切れちゃったよ。かすれちゃったよ。これはうまくいった。あ、また曲がった。と思いながら、せっせとやる。おしながら、「これって、ほんとは世界一好きな作業なんだよな」と思う。わたしは、子どもの頃から、本当にはんこが好きで、はんこ屋になりたかった。わたしの住んでいた井の頭線沿線の西永福駅の線路沿いに、はんこ屋があって、そこがあこがれの店だった。暗い店内は外からはよく見えない。そこがまた魅力的。母にたのみこんで、お金を出してもらってとうとう住所と名前のはんこをつくってもらった。1週間後、木のはんこができてきたときの嬉しさ!いろんな紙におして、名刺をひたすら作った。あー、この名刺を誰かに渡したいなぁ、とひたすら願った。でも、小学生だったわたしには、渡す相手も思いつかない。結局手作り名刺のストックが増える一方。。。お医者さんのデスクのうえに、いろいろなはんこが置いてあることがある。それをじっくり見せてもらいたいくらい好きだった。大きくなるにつれ、はんこ屋になるには、相当な技量が必要だとわかり、なんとなく諦め始めた。銀行印のレプリカを作る難しさ。不器用なわたしには無理だと思った。とにかく、まだそのころは郵便局でも、図書館でも、おそらく会社でもはんこがよく使われており、そういうはんこを押す機会の多そうな職場にあこがれ続けた(はんこを押すだけの仕事なんて、ほんとはないのにね)。

そんなことを思い出しながら、今日の郵便局でのはんこ作業を小一時間やった。はんこをおし続けなくてはいけない用事があるなんて、夢みたいにすてきなことだった過去のわたしよ、どこいったー?
(グループ展は、1月20日から、銀座の和光です。)

謹賀新年


年賀状2017
新しい年。
なんでもいいから、よりよくなるように気をつけててみよう。そう決意した。そして。。。元日に、ほぼ忘れてしまっていた麻雀をメンバーの数あわせのために参戦。リーチをかけたあとに竹模様(?)のパイの連続数字をまちがえて並べていたことがわかり、あがれなくなった。そのあと、帰り道、100キロ過ぎたところで携帯電話を置き忘れたことに気付き、とても困る。結局いつもどおりの自分だ。そしていつもどおりの「へこたれないでいること」のみがわたしのテーゼ。こんなわたしですが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。そして、20日から、銀座の和光でグループ展。よりよくなるようやってみます。
I decided to make an effort to improve my lifestyle on New Year's Day. Therefore... I tried mah-jong because they needed a member, though I almost forgot the rules.After I declared a "standing hand", I noticed I misunderstood the number of bamboo-designed mah-jong tiles, so I couldn't finish.Then, I left there without my mobile phone. I was 100 kilometers away from where I was when I noticed that I didn't have my phone with me. I was very confused.As a result, I was careless, as usual. "Never be disappointed," is my mantra. Anyway, Happy New Year! I will have a group exhibition at Wako, Ginza, Tokyo on the 20th Jan.