絵と言葉のチカラ展

41歳という若さで亡くなった実業家河合伸子さんの遺志を受け創設されたNOBUKO基金。そのアート事業での、公募展、絵と言葉のチカラ展。出すって決めてしまって、まわりの人に言ってしまったけど、何描いたらいいかわからなくてもんもん悩んだ。悩み果てて、あるとき、みんなに聞いてもらいたいかも?な物語があるのを思い出した。子どもの頃から何度も聞いてきた父の話です。制作中、88歳の父に何度か絵を見てもらい、考証してもらうー学帽のつくり、街並み、広場の砂利、着るものなど。指摘してもらうたびに、父が生きているうちに、絵にすることができて、よかったと思いました。その2点の絵とそこにつけた文章でグランプリをいただき、父に賞がもらえたよ、と言ったら、電話の向こうでうひうひ喜んでました。「いやだったことが役に立つなんて、ぼく嬉しい」って。

受賞作品がここでみられます。*上野松坂屋で入選作品展もあります。

https://www.facebook.com/101847192105472/posts/260617342895122/?d=n

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石國商店の包装紙を

中学2年のとき一緒のクラスだった石田国久さん。サッカー大好き男子として記憶に鮮明だったその石田さんは、家業を継いで3代目の社長になりました。去年、創業100周年にあわせ包装紙のリニューアルを計画され、そこに私が参加させてもらったのです。石田さんにいろいろインタビューして、今までの会社のこと、これからの会社のこと、大切にしてることなど、たくさん聞きました。初代の國三郎氏は、懐中時計にベルトをつけて、それを腕時計に仕立てたアイディアが大当たり。そこから始まったのだそうです。包装紙ってやったことなかったんだけど、連続模様にするための一個一個の配置がむちゃくちゃ難しいんですね。とにかく会社のポリシー「笑顔を大切にする」っていうこと、とっても大事だなぁと。それで、会社のイメージカラーと、歴史的な発明品の数々をモチーフに、なにかちょっとだけくすっと笑ってもらえるようなことを考えてみました。うまくいったかなぁ。とにかく完成です。お店は東京スカイツリーのソラマチ、荻窪のルミネ、中野のマルイ、国分寺のマルイに入ってるそうです。時計や、腕時計のベルトのご用命は石國商店へ♡日本橋高島屋の時計専門の店舗にも入ってますが、そこは包装紙は高島屋の包装紙。
https://www.1492.co.jp/news/detail.php?no=43

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賞をいただきました

本がたくさん写ってるでしょう?一冊はわたしがかいた『海のアトリエ』ですが、他は全部、他の作家さんの作品。でもこれらの本には共通点があります。何だと思いますか?これね、全部一人の編集者の仕事なんです。全部、広松健児さん(偕成社の編集部長)が、作家と組んで作った本(の一部)。「絵本なんて難しいもの、作家一人ではできないよ」そして、「絵本は、編集者が一緒に作るものだ、映画だってスタッフみんなで作るでしょう、それと同じ」と彼は言います。「物語は何かということをみっちり考えることができた大学生活だった、そのことが役立っている」とも言います。『海のアトリエ』は、広松さんに「子どもの時に出会って、今でも大切に覚えている人の話を聞かせて」と言われたことから始まったのです。そのあともたくさんの話し合いと試行錯誤。本番の絵を描いている途中、アトリエに来てくれて、絵がどっちに進むべきなのか、意見を聞かせてくれました。絵本ってほんとに、難しくて、しかも、絵を夢中で描いていると時々わからなくなっちゃうんです。仕事納めのあとの1230日にも絵を見に来てくれました。それで、どう思うか聞かせてくれるのです。言葉選びもまた難しい。。。よりよい言葉と、絵本の落ち着き先をとにかく一緒に探してくれます。このたび、江國香織さんが、Bunkamuraドゥマゴ文学賞にその広松さんと作った『海のアトリエ』を選んでくださいました。江國香織さんの作品を最初に読んだのは、27年前です。『こうばしい日々』(坪田譲治文学賞受賞作品)というすてきな作品でした。さあ、ここからが驚きで、その本を編集したのが、その当時あかね書房にいた広松氏だということをわたしはつい先日知ったのです。数えてみたら、担当した本が賞をもらうのは25冊目だそうです。ただ、私にとっては、社会に出てから初めての賞で、発表のあった9月3日は、皆さんからあたたかい言葉をたくさんいただき、本当に嬉しかったです。でも、わたし一人ではここに来れなかったこと、絵本を作るために尽力とテコ入れを惜しまない広松健児さんという人がいるということをお知らせしたくて書きました。09052021

『海のアトリエ』ためしよみ


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この『海のアトリエ』は517日に出る絵本です。子どものときに絵を習っていた絵描きさんと、行ったことある葉山の海の記憶をもとに描きました。刊行日前日まで、ネットギャラリーというサイトに全ページをPDF ファイルで見ていただけるそうです。ユーザ登録して見てみてくれますか?
https://www.netgalley.jp/catalog/book/220800
画像は、色校正用の試し刷りです。

平野甲賀先生のこと

ブックデザイナーの平野甲賀先生の訃報が飛び込んできた。大学院のとき、教室でちょこちょこ描いていたいちごの絵を「これ、ちょっと貸して」とおっしゃって、しばらくしたら「こんなのにしたよ」と、本の表紙に使ってくださってた。原稿料を振り込んでもらうために、初めて銀行に口座を作った。成城学園前の喫茶店で、新潮社の装幀室の方と先生が話すのをおとなしく横で聞いて、「先生の仕事の打ち合わせって雑談いっぱいして楽しそうだなぁ」と思った。ゆったりして、「まあ、大抵のことはどうでもいいことだね」という姿勢がめちゃくちゃかっこよかった。サンタクロースみたいな風貌。わたしは、若くて今以上に至らないことが多かったし、昔のことを思うと、恥ずかしさで叫びたくなることばかりだけど、平野先生の思い出はいつもあったかい。画像は、絵を使っていただいたリルケ全集の中の一冊。「リルケ」が甲賀文字、一目で先生のだとわかる造形。悲しいな。
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謹賀新年

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あぁ、とうとう、おつむがいかれたな、かわいそうに、と思われることとおもう。そのはずだ、2月に年賀状だもん。。。年末からずっと、なんやかやとあわただしく、やっとさまざまが手離れして、いま、年末とお正月のきもちを味わっている。そして、荒れ果てたアトリエを片付けた。片付けている最中に踏み台から落ちて、足首をくじいてたいへん痛い思いをした。それでもとにかく、2021年がわたしにもやってきた実感がある。気づくと、新型コロナウィルスで、世界がすっかり変わってしまった。どうかみなさまご無事でお過ごし下さい。

『けしごむ ぽん いぬが わん』

非常事態宣言が東京に出されたころは、この絵本の仕上げをしていました。どうしても間に合わなくて、何度も徹夜。サイトヲヒデユキさんがデザインとディレクションをしてくださり、児童文学作家でもある編集者の市川宣子さんが担当してくださるという、なんとも贅沢な機会を得て、しずしずと制作にいそしみました。
絵はすべて版ごとに描き分けました。そういうのを別版というのですが、紙を重ねて、絵がずれないようにあわせて描くのが、その、とにかく、そこにいちばん時間がかかったわけです。
わたしは、はんこ屋さんになる夢がかつてありまして、はんこへの愛を絵本にしてみたら、と市川さんがさそってくださったわけです。子どもの頃、激しくはんこに憧れながら、その道に進まなかったのは、あるとき、はんこ屋さんの仕事に、失くした銀行印のコピー作り、というものがあり、それがとても大切な仕事だと聞いたらから。子どもながらに、そういうのは、わたしはできなさそう。。。というのがはっきりくっきりわかっていたからです。でも、この本のおかげで、少しその夢をかなえることができました。だって、はんこで仕事ができたんだもん。身近なものをはんこにして、ぽんぽん押しました。おうちにいる時間にはんこの遊びはいかがですか?


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10月8日くらいまで、丸善・丸の内本店3階児童書フロアのウィンドウの中に、この絵本にまつわる展示をさせてもらっています。

『おひなさまの平安生活えほん』

個展をやっていた。制作に追われて、ここにアップできてなかったです。。。
ひなまつりだったなぁ。作るのに4年かかったおひなさまの絵本なのに、今日アップしても、来年までもうだれも振り向いてくれないなぁ。とほほ。ま、いいか。旧暦でお祝いする地域の方々、あと一月ありますのでよろしくお願い致します。色鉛筆で全部描きました。組版の芳賀さん、たいへんだったろうなぁ。デザインの高橋雅之さんは、本に魔法をかけてくれました。仕上げに全体の正誤を見てくれたのは、画材メーカーの武本さん。彼は有職故実を大学で修めたという猛者で、年末のもうだれも働いてない日に見てくれたのでした。やっぱり専門に勉強した人がみてくれると違います。独学は危険。そして最後まで編集の吉田さんは陣頭指揮をとってくれて、最後の最後まで直した絵を印刷所に送る。。。このシーンの気温さげて、とか、生えたての春の草の色にして、とかあいまいな指定をがっつりだしてくれた佐久印刷の社長。なんだかみなさんのお仕事ぶりに感激してしまって。ありがたいです。あすなろの山浦社長、ありがとうございます。できたよできたよ。
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🔻この絵は、最初にすだれを一本一本描いてから、そのすき間を絵で埋めていきました。色鉛筆だからそういうふうにしか描けないんです。風合いのためなら、えんやこーら。
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謹賀新年

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年頭のご挨拶の絵は雪舟です。寺の小坊主だった雪舟少年は、いたずらが過ぎて、お寺の押入れにとじこめられました。涙で描いたねずみが動き始めた、というわたしの大好物エピソードです。伝説では、雪舟くんは、柱にくくりつけられていて、足の指でねずみを描いた、とあります。絵は、ちょっと違えて描いちゃった。
今年も変わらずよろしくお願い致します。わたしなりにがんばります。世界が不穏なのが、悲しいですね。そういう悲しみや憂いをタブローに描けないか考え始めました。世の中音痴のわたしが、そんなことを思う一年のはじまりです。

刺繍をする

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(はっ。5ヶ月ぶりの更新。はい、生きておりましたとも!)

タブロー制作や、絵本の絵を描くあいまあいまに、刺繍をした。麻布に、コットンの刺繍糸。そして、ガラスの目をいれた。雪の結晶と、くま(ひぐまかしら?)の親子。タイトルは《「ほら、みてごらん」とままがいった。》。お話のちょっとした一部みたいにしたかったのでタイトル長いけど。。。最後に、丸い木枠をくるむように留めつけて、完成。刺繍で、面をうめるのは、とっても時間がかかる。でも、昔から、刺繍で表現されたものが好きで好きで。その筆頭は、やはり仏バイユーの至宝「マチルダ王妃のタピスリ」だろう。刺繍が芸術にまで高められている逸品なのだ。そしてどこの国にも美しい刺繍の手仕事がたくさん残っている。それらを鑑賞する楽しみと言ったら!

IMG_0124これで完成。
渋谷区神宮前にお引越しした
ピンポイント・ギャラリー129日からはじまる[pinholeのぞきあな]展に出品します。展覧会は21日(土)までで、初日は14時から19時まで。通常は12時−19時。日曜休み。絵本の仕事をしている28作家が出品してそれぞれの「のぞきあな」を制作するという展覧会。



『めだかのおうち』できました

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こんな本ができてきた。5年まえから、めだかを飼っている(このダイアリーをさかのぼっていくと、めだかを連れて来た日のことなどが書いてある。なつかしい)。アトリエのベランダと、部屋の中のボウル、バケツ、かびんなどあらゆる器を総動員で、そこで通算2000匹以上が生まれた。そして今日また二匹卵からかえった。めだかのいる暮らしを描くということ、編集の方が声をかけてくださった。めだかは、かわいい。本当にかわいいな。
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ティッシュの中に鳥

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絵を描いていて、細い平筆をティッシュで拭って
そのテイッシュを開いたら、鳥が飛んでいたのでした。

『おっぱい どーこ?』できました

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こんな本つくりました。知り合いの獣医さんちで生まれた7ひきの子犬たちに恋しまくっていた日々。。。その恋は、こんな形になりました。「子犬がねー、かわいくてねー、もう眼に映る全部が子犬にみえちゃうんですよ」とか熱く語っていたら、編集者さんが「その思いを絵本にしたら?」と声をかけてくださったのです。こどものとも0.1.2 の7月号です。
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めだかを描いていて...

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この画像は、わたしのデスク。
いま、透明水彩絵の具でめだかの絵を描いていて(今年、めだかの絵本がでます)、筆を洗おうとしてうっかりめだかのいる左の水槽で筆を洗ってしまいそうになる。。。アブナイアブナイ。。。

ステンドグラス「生命の樹」

生命の樹3©Kosuke Adachi

母校の青山学院中等部に礼拝堂ができることになり、そのステンドグラスの原画を描かせてもらうことに決まったのが4年前。図面を見ると高さ6メートル。大きい。。。光栄だけど、責任重大だぁ、と悩み、悶絶し、わたしなりに勉強をし。。。そして代々木公園ににある老木「サイカチノキ」から一部着想を得てこの「生命の樹」の原画を描いたのでした。旧約聖書の創世記にでてくる木。いろいろある私からの熱いメッセージが、生徒の人たちの心地よい生活をさまたげないことを祈ります。。。制作は「大竹ステンドグラス」さん。原画をガラスに置き換えていく解釈、設計者との打ち合わせ、実制作、現場での取り付けまですべてをやってくださいました。いろいろな方の励ましと応援とご尽力により、ここまで来ることができたのです。本当に感謝です。
The middle school "Aoyamagakuin", I used to go, had a plan to build its own chapel and I was chosen as the stained glass designer four years ago. The draft showed that the stained glass was six meters in height. I was surprised that it's huge. It was a great honor, but a lot of responsibility, as well. I pondered: struggled and researched stained glass and the Bible in my own way... I got one of my ideas from the old tree of honey locust in Yoyogi Park, and I depicted the drawing "The Tree of Life".
"The Life of Tree" is written in the Old Testament. I made it as a message to the students from me. If they received it, I would be glad, but if they didn't, I don't care. I want for them to have relaxed feeling. Contrary to our expectations, passing time in the chapel is long through the school life. I now think that the time I spent in the chapel was a time of pondering. The maker of the stained glass is Ohtake Stained Glass Factory. The staff of the factory did almost everything on the stained glass; interpreting the drawing for the replacement into glass, having meetings with the architect, building the stained glass, installing it at the chapel. Thanks to the people who supported me. I truly appreciate (AA)it. The Cross was made by the sculptor, ex-art teacher, and a Christian, as well, the late Keiji Kosaka. I heard that it was made of the wooden water pipes in the Edo period. Photo is by Kosuke Adachi.

アンコールワットの日の出-カンボジアへの旅3-The Sunrise at Angkor Wat

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ガイドさんの強いおすすめは、アンコールワットの日の出。そうか、そうまでいうならがんばろう。まだ暗いうちに起き出す。トゥクトゥクで真っ暗な道を日の出のためのおでかけだ。。途中、トゥクトゥクが、本来の「トゥクトゥク」音ではない へんな「ゴトゴト」音をたてて、上下動を始める。なんかへんじゃない?と同行のA子ちゃんと言い合っていると、ドライバーがトゥクトゥクを止めた。タイヤをチェックして、「なんか、釘ささって、パンクしちゃった。でもこのまま行くね」と。カンボジアの人は、こんなときにもにこやかだ。
肌寒い。長袖着て来てよかった。日中は30度超えるけど、朝晩はすずしい。真っ暗ななか、ぞろぞろ人が歩いてくる。そして一番の日の出ウォッチスポットへ集結する。参道左手にある池がそのスポット。池に映るアンコールワットの遺構と朝日がみんなのお目当てなのだ。5時に到着して、ゆっくりゆっくり空のドラマをみる。そしてそこにいる人ほとんどすべてが、太陽にスマフォをかざしている。その人々の様子も、見ていただきたく思います。

The Cambodian guide fiercely recommended us to see the sunrise at Angkor Wat. Well, since she said so, I decided to see it. I got up though it was still dark outside. I went out by tuktuk for the sunrise. On the way to Angkor Wat, the tuktuk kept jarring and  shook up and down. I and A, my friend, were saying "it seems something is wrong". The driver stopped the tuktuk and  he checked the tire and said to us that the tuktuk had hit a nail and a flat tire. But he was going to the Angkor Wat, anyway.
Cambodian people always have smiling faces even in such an uncomfortable situation.
It was a little bit cold. Wearing a long outer sleeve was helpful. The temperature in the daytime was over 30 degrees, but it was cold in the early morning and night. There were crowd walking by and they gathered to the best point to watch the sunrise. The spot is on the left side of the approach to the temple. Our aim was watching the sunrise behind the temple buildings and their reflections on the pond. We arrived at five o'clock, and we were watching the drama of the changing sky for a long time. I found that the almost people there held smartphones toward the sunrise. I'd like to show you the view.

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蓮の実-カンボジアへの旅2- A Lotus Seed Pod

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カンボジアの街、シエムリアップ郊外には、蓮の栽培池があり、蓮の実を売っている。6つで1ドル。それを買って、カンボジア人のガイドさんに食べ方を教わる。蓮の台から実をはずす。緑色の皮をはずすと真っ白い芯があらわれる。それをぱくり、と食べて見せてくれる。へー、そうやって生でたべられるんだ。真似して食べてみる。さくっとした食感とさわやかな甘み。上野の不忍池の蓮の実だって食べられるんだなぁ、と知ってしまったいま、池をみる目がかわるなぁ。。。ちなみに、茎も料理に使うんだそうです。
There are lotus ponds in the countryside of Siem Reap in Cambodia, and I bought lotus seeds there. They were priced at six for one US dollar. The Cambodian guide told me how to eat them. At first you should take the seed off from the lotus seed pod. Next, you'll get a white core after peeling off the green seed. The guide ate up it. I was surprised that it was edible raw. I copied her and ate it. It was crispy and slightly sweet. Now, I know that I can eat even the lotus seed in Shinobazunoike Pond, in Ueno, Tokyo, I'm going to be interested in them as food. Incidentally, I heard that you can also eat the cooked stems of the lotus flower.

01092019_2こんな景色のところでした。

トンレサップ湖ーカンボジアへの旅1

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暮れに行ったカンボジアで見てきた風景を、とある出版社の定期刊行物のためのイラストレーションとして、描いた。少年たちが、湖の生き物を獲っているの図。描き終えて、ふと気付いた。これはまるで真夏ではないか!そうです、カンボジアは常夏です。先々週に見てきたばかりの光景だけど、春の号に載せてもらうにはあまりにも夏すぎる!!!というわけで、自らボツにして、新年そうそう、とほほ。湖の水は、こんなふうに土色ににごってて、そんな中、魚とかへびとか獲ってるんです、すごいな。というわけでボツ絵をここにアップ。トンレサップ湖は、すごく大きい湖で、雨季には、乾季の3倍の大きさになるそうな。いまは、ちょうど乾季で、雨にも降られずよい時期でした。
I drew a scene which I saw in Cambodia when I went at the end of the year as an illustration for a publisher's periodical.
It shows that boys are getting fish and snakes in the lake. After finishing the illustration, I finally found that it's an entirely summer scene! It was just two weeks ago I'd seen it, however it wouldn't be appropriate for a spring issue. Therefore I rejected it of my own accord and I sighed deeply with disappointment at the beginning of the year...
The lake water was muddy like this. The boys were getting game fish and snakes.
They were awesome!
Anyway, I'm uploading the rejected illustration, here.
Tonle Sap Lake is huge. In the rainy season, I heard that it becomes three times bigger than in the dry season.
When I visited, it was the dry season, so I didn't get rain. It was a good season to visit.

謹賀新年

年賀状2019
始まりました、2019年。今年もよろしくお願い致します。今年、わたしは、とにかくタブローを描きためます。それと並行して、子犬の絵本、めだかの絵本、そして、おひなさまの絵本を作ります。それと並行して、形にしたいものがあります。グループ展にも参加します。できるかな。できるんだろう。いや、できるのだ〜。スキップしながら、鼻歌歌いながら楽しくできるといいんだけど。絵とか表現って手に負えないことがままあるんですよね。今朝は突き抜けるような青い空。この空の上には、宇宙があって、宇宙ステーションがあって、そこで仕事をしてる人たちがいるんだ。すごいな。さーて、わたしたちもがんばりましょうか

『杏仁ちゃんとパオズ』


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子どもの時からの友人Oさんが「お話書いてみない?」とさそってくれました。なので、さらに子どもの時からの友人Aくんが聞かせてくれた子ども時代の話と、自分で作ったマリオネットを主人公に、そこへバリ島への旅の体験を合わせてお話を作り始めました。友人たちにひたすら感謝です(で、わたしは何をしたんだ?って感じですね 笑)。3回の連載です。タイトルは「杏仁ちゃんとパオズ」。南の島で暮らす女の子 杏仁ちゃんと、犬のパオズのお話です。カットもわたし。キリスト教保育連盟発行の「ともに育つ」誌の、子どもと楽しむお話コーナーです。 おそらくこれが今年の締めのダイアリーです。今年もたいへんお世話になりました。みなさまよいお年をお迎えくださいませ。

絵の具をいろいろためしている

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たまには絵の話題を。笑。長いこと、テンペラという技法で絵を描いている。しかし、このところ、しっくりしない感じがして、うーんうーんと悩みつつ、描いてきた。テンペラは発色はきれいだし、水で溶くことができるし、においはないし、大好きなつや消しのテクスチャだし、最高なんだけど、なんとなく、ここに加えて絵の具の盛りのぽってりした感じがほしくて、画面の上で色を混ぜ合わせるようなこともしたくて、でもブラシストロークが画面に残らないような感じに描きたくて。。。あと、スピード感を持って描きたい。。。そんなことを考えつづけてはや数年。。。油絵の具と併用する混合技法もためしつつ、とうとうカシューナッツの樹脂(カシュー)で顔料を練って、それで描き始めた。これは、いまのわたしの希望をかなえてくれる絵の具。手間がかかるし、有機溶剤のにおいはするけれど、やってみているうちに、ほんのすこしのツヤ感をむしろ活かしながら絵を描くのもいいようにおもわれてきた。絵の具がやわらかくて粘性があり、たれるので、平置きした画面に描くことになる。それなのでイーゼルはいま、休暇中。今日、50号を描き始めた。いやはやこれは腰にくる〜。でも、この方法しかないので、しばらくはこれでやってみるつもり。下地の工夫もまだまだ研究の余地がいっぱい。絵画技法って、ものすごくいろいろあるけれど、顔料(色の粉)が安定的に画面にくっついていれば、どんな方法でもいいのだ(極論!)。12月19日からの和光ホールでのグループ展には、テンペラで描いた絵と、このカシュー樹脂絵の具で描いた絵と、両方展示します。全部で5点。マダガスカルで取材した世界を描いてます。

クリスマスプレゼントって?

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このサイトを英語でも書いてみようと、数年前から英作文の添削サービスを受けるようになった。そのなかで特定のネイティブの人とやりとりをする、というサービスがあり、アメリカ人のベス先生とやりとりをしている。ベス先生が「とうとうクリスマスツリー飾った。プレゼント用意したら、ツリーの下に置くの!」というので、「ということは、サンタから用のと、両親から用のと、二つ用意するのか?」とたずねてみた。ツリーの下に置いたら、プレゼントが両親からだってばれちゃうもんね。すると、答えは意外なものだった。「私んちでは、サンタはリアルじゃないの。親はサンタやらないし。子どもたちに教えなきゃいけない大事なことは、クリスマスはイエス・キリストの誕生日で、それはgift の日だということ。お金がなくても手作りしたりしてプレゼントを用意する。もちろんクリスチャンの家でサンタを信じてる子どももいるけどね」とのこと。私は、キリスト教教育をしている学校に幼稚園も含めると15年も通ったので、一般的な日本人よりもキリスト教にくわしいと思うけれど、キリスト教が生活に根付いているわけではないから、わかっていないこともいっぱい(ちなみに実家には仏壇がある)。それで、なんでクリスマスはgiftの日なんじゃ???と改めて考えた。子どもの頃から、いろんなおねだりをして、プレゼントを買ってもらってきたし、おとなになった今でも、時々はプレゼントの交換をすることだってある。だけど意味は考えてなかった。。。それで持てるキリスト教知識をフル動員して考えてみた。「神の御子イエス・キリスト」とか、「神はそのひとりごをおつかわしになった」とか、でもイエス・キリストが人間の身勝手な判断で、罪人たちといっしょに十字架につけられて亡くなるとか、そういうことがキリスト教の礼拝(れいはい)ではひんぱんに語られる。結局、「神はとっても大事な一人っ子を人間にプレゼントした。殺されちゃうかもしれないのに。それがイエス・キリストの誕生日であるクリスマス」ということなのかも、と思った。それで、だいたいこんなふうなこと?と改めてベス先生にきいてみた。そしたら “right on the dot!” と返事がきた。「そうよそのとおり!」の意味らしい。というわけで、大事なものを人にプレゼントする心が大事なんだよねということなのね。よくわかりました。クリスマス時期のきれいなイルミネーション大好きです。そしてさらに、ほんとの意味を知ってると、ちょっといいね。フルーツフルイングリッシュというサービスで添削受けてます。時々「ものすごく英語できますね」とか言われるけど、全部、ネイティヴの添削してもらってるおかげです。。。

映画『ボヘミアン・ラプソディー』"Bohemian Rhapsody " the movie

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気分を盛り上げるためにも、朝からYoutubeでおさらい。バンドエイドの様子をみたりね。そして、映画館では、高校の時の友人たち6人でずらっと横に並んでみた。ポップコーンが欲しい、とか、席は通路側がいいとか、始まる前はてんでなこといってて、でも、見終わったら、一人はため息ついて、みんなで「よかったねぇ。時間があっという間だったねぇ。最後には俳優が本物に見えてきたねぇ」としみじみ。アルバムは「オペラ座の夜」しかもってない私だけど、名曲ぞろいのこのアルバムは宝物。ラミ・マレクという俳優がフレディ・マーキュリーの役。天才性とか、奇抜さとか、奇矯さとか、寂しさとか、ライブのパフォーマンスも含め、すばらしー。クイーンの楽曲のなかで一番のセールスだという「ボヘミアン・ラプソディ」ができてゆく過程が丹念に描かれて、創作の現場を目撃できるような喜びを味わえました。
"Bohemian Rhapsody " the movie
I checked Queen's live moving images, including " the Band Aid" on YouTube, from the morning until afternoon to liven up my sensations before watching the movie.
I watched it side by side at a cinema with my five friends from my high school days. We were all expressing various things, like "I should have gotten popcorn" or "I want to move to the aisle seat"; however, when the movie was finished, one of us sighed deeply and we all said in rapture, "It was awesome!" We felt the movie was over all too soon. We found the actors to be like real Queen members!". I have only "the night of opera" as my treasure; all the songs are masterpieces.
Actor Rami Marek starred as Freddie Mercury. He acted Freddie's genius and loneliness beautifully, imitating Freddie's performances perfectly.
The movie thoroughly shows the process of making "Bohemian Rhapsody", their biggest-selling song, and we so enjoyed observing the creativity that went into making this song.

『ぼく、アーサー』できました

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こん本ができてきた。『ぼく、アーサー』。表紙になっているアーサーが装着しているのは、ハーネス。そう盲導犬なんです。静岡県にある「富士ハーネスの里」は、盲導犬の見学ができる施設で、そこで絵を描くための取材させてもらった。一番最後のシーンをみて、編集者さんが泣いてくれた。ひひひ。やった。でも実は、わたしも描きながら泣いてしまったんですけどね。もちろん、悲しい話ではありませんので、ご安心を。作者は動物のノンフィクションをたくさんてがけておられる井上こみちさん。アリス館刊。

雨女でござります

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なにを隠そう雨女だ。ずーっとずーっと雨女だ。特に展覧会。自分の個展の搬入か初日は必ず雨。先週芸大のデザイン科をでて画家になった人たちで一緒にグループ展を日本橋でしたのだけれど、その会期中はほとんどずっと雨で、仕上げに台風がやってきて、あらかじめ電車を運行中止にするという非常に珍しいことが起きた。JRさま、安全のために英断だったと思う。しかーし。展覧会やってるのに。。。なんともこの台風は大型すぎた(被害にあわれた方々、お見舞い申し上げます)。展覧会を一緒にやっている画家さんたちには早めに、自分が雨女であることを自己申告した。すると、やはり画家の片桐聖子氏が、「わたしも雨女。かつて個展の初日に画廊に到着する前に服の色が変わるくらい濡れた。そういう雨を降らせるんだね、わたし」と。そこにすかさずやはり画家でいま芸大デザイン科で教鞭をとる押元一敏氏が「実は自分もそうである」と。雨女雨男パワーが増幅された感。。。そして、明日、京都に個展の搬入だ。予報はもちろん雨。作品を手で持っていくので腕だけでなく、あごの力がたくさん必要。それはもちろん肩とあごで傘の柄をはさむためである。。。個展は10/6-17です。メリーゴーランド京都にて。お近くのかたはどうぞお立ち寄りくださいー。

ちいさなBIOMBO Small Folding Screens ”Biombo“

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板をいろんな形にくりぬいて、ちょうつがいでつないでいる。そこに色を塗る。それは「びょうぶ」みたいなオブジェ。BIOMBOって、ポルトガル語で「びょうぶ」のこと。ビオンボと読むらしい。以前、サントリー美術館でその名も「BIOMBO」という屏風の展覧会があった。すてきな響きだなーと思っていたので、そこから拝借。個展のタイトルに。屏風ほど大きくないものばかりなので、「小さなBIOMBO」としてみた。
京都のメリーゴーランドという本屋さんの併設のギャラリーで。鈴木潤ちゃんというすてきな店主さんが誘ってくれるので、一生懸命、いま、制作しているのだ。楽しい。道楽のような制作だ。そんな中でもたまに発見がある。おおぉ、これは!というような気づきをもたらしてくれる。展覧会は10月6日から17日まで。あともう少し。でもまだ時間はあるぞ。がんばります。

Small Folding Screens ”Biombo“
Cutting the boards in various shapes, jointing them with hinges and painting them; I'm making objects like folding screens for my exhibition.
'Biombo" is Portuguese and means a painted folding screen.
An exhibition called "Biombo" was held at Suntory museum in Tokyo once.
I felt that the word Biombo sounded nice, so I remembered it and decided to use this word as the title (of my exhibition).
Jun Suzuki, the owner of the gallery asked me to have an exhibition.
Now, I'm working hard! It's fun, and I have had several discoveries through creating the objects.
It's coming soon, so I'll do my best!

本のなかのおいしさ

7-17-2018のコピー
池澤夏樹『南の島のティオ』文春文庫を読む。夏の読書にぴったりだぁ。ティオは、南(日本にとっては南方)の島で、両親の経営するホテルを手伝いながら暮らしている。古い習慣が消えつつもあり、しかし精霊や、目に見えないものが当たり前に存在している世界でもあり、自然のなかに遊びと仕事があり、人に会わないあたりでは子どものティオにも運転させてもらえる自由があり、一人で物事を考える責任も与えられている。いろんなエピソードがちりばめられた宝石みたいな一冊だ。そのなかに、この島でのまぐろの刺身の食べ方がでてくる。ライム、しょうゆ、そしてタバスコ。これを混ぜる。で、刺身をつけて食べる。

店でキハダマグロの切り落としをたくさん買ってきた。そして普段は使わないタバスコも。もちろんライムも。分量は適当。好みによると思う。ちなみに、ライム:しょうゆ:タバスコを2:1:1くらいの感じでやってみた。相当辛いが美味。非常におすすめである。ピルスナーやインディアンペールエールなど、さっぱりしたビールにあうようにおもう。
Food In The Book
I read a book called "Tio, On the Southern Island" authored by Natsuki Ikezawa, published by Bunshun Bunko.
The story is suitable for summer reading.
Tio, the hero of this book, lives in the southern island and helps his parents, who manage a hotel there.
On the island, old customs are dying off, but spirits and invisible stuff still exist naturally there. You can also have fun and find work there in nature, so Tio is allowed to drive his father's car on the road where there is nobody there, and finds himself with the responsibility of thinking and determining things by himself.

There are many episodes in this book, which is like a jewel box.
This book introduces how to eat tuna sashimi (fresh, sliced fish).
You mix lime juice, soy sauce, and Tabasco, and dip the sashimi in the sauce.
I actually bought a lot of sliced tuna. I also bought Tabasco, though I don't usually eat it.
Of course, I got some lime, too.
The ratio for these ingredients depends on your preference. Personally, I mix them with lime juice, soy sauce and Tabasco, at a ratio of 2:1:1. It was very spicy, but nice. I recommend it to you. It will be delicious with refreshing beer, like Pilsner or Indian Pale Ale.

コーヒーの温度The temperature of coffee

07_05_2018
予備校の時の先生、城井光宏氏が教鞭をとっておられる駿河台大学のメディア情報学部におじゃましてきた。学生さんがいっぱいのなか、作品や自分のことを話した。うーん。したくをがんばったわりには成果のあがらないわたしである。教壇から学生さんの大きくあいた口が見える。あくびだ。やばい。でも、こっちがわにいる学生さんは、こっち向いてくれてる。ありがたい。一時間くらい話したあとは城井先生の研究室でコーヒーをごちそうになる。淹れてくださったのは、音響の専門のK先生。湯をゆっくりすこしずつたらす。ポットには温度計がさしこんである。初めて見る光景だ。コーヒーがすこしずつ滴り落ちていく。あたためたカップにていねいに注いでくれる。すすめられて飲む。うわーおいしい!ほのかに甘みが感じられる。こくがある。そして、とろりとしている。これって、豆の中の油分が抽出されたあかしなんだよなぁ。おいしいよぉ。2000年に釧路の喫茶店で飲んだコーヒーが人生で最高のおいしいコーヒーだったが、そこに並ぶおいしいコーヒーだった。湯の温度を摂氏90〜93度で淹れるといい、と教わる。でもね。そううまくはいかないんだよ。丁寧にいれる気持ちがないとおいしくはならないもんなんです。そういうもの。ごちそうさまでした。

I went to Surugadai University to have a lecture in the media information department since Professor Key who used to be my teacher in cram school for the art university invited me there. The classroom was full of students, and I talked and showed my works.
I had prepared well before the lecture. However, I was hardly an attractive speaker, indeed.
I saw a big opened mouth yawning.
I was a little upset.
I talked for an hour anyway, and afterwards I had a cup of coffee in Professor Key's office.
Professor Kim, professor Key's colleague whose major is sound, made coffee carefully. He dropped hot water into grained coffee drop by drop.
Before that, he had put a thermometer into the pot.
I have never seen such a way to make coffee. Drops of coffee fell slowly down to the jar.
He poured coffee into a heated cup.
I sipped it.
The taste and aroma were astonishing!
I felt even slight sweetness on my tongue, and also it was thick.
He told me that the suitable hot water temperature to make coffee is 90-93 degrees.
I memorized it, but however, I also knew that the most important thing when making lovely coffee is passion.


深夜の針仕事 Midnight Sewing

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着なくなったシロクマと目があった。捨てるには惜しい。縫って、ワタ詰めて、ワタがうごかないようにところどころ、糸でとめた。薄いクッションができた。そしたら、眠くなってシロクマを枕に寝た。整理整頓月間なのに、かえって持ち物増殖中。。。

Some time ago, I sewed a printed polar bear onto a T shirt.
I don't wear it anymore, however it is not worn-out yet.
Therefore I sewed ittogether and stuffed it with cotton. I also stitched a few places so the cotton won't move.
I completed a thin cushion.
I got sleepy and used this polar bear cushion as a pillow.

みなさまウォッチング Watching people

06152018
ルーブル美術館展 肖像芸術ー人は人をどう表現してきたか国立新美術館 を見てきた。ボッティチェリ!アルチンボルド!カラカラ帝!ホーマー!ナポレオンのデスマスク!ミーハー心がくすぐられる!最初は展示についてのメモをとっていたけれど(とはいってもペンテリコン産大理石とかなんだけど。ヘンテコリンに読めて嬉しかったからメモ)。そのうち肖像彫刻と向き合う鑑賞者の人々がとても興味深く感じられはじめた。それでスケッチ。鑑賞者のかたがたは、うまくすると30秒くらい動かないから、モデルさんとしてすばらしい。じっと見てるひとは何か考えている。何を考えているんだろう。彫刻も絵画も、そして人々もすべてすばらしいのであった。この展覧会は9月3日まで。
I saw the exhibition art of portraits from the collections of The Louvre.
While looking at the works, l began to be interested in people who were looking at the sculptures and paintings in the gallery. Therefore I sketched them in my small sketchbook. I always have a sketchbook in my bag.
People looking at sculptures and paintings are marvelous images since they hardly move for about thirty seconds.
Some people looked like they were thinking about the works.
What did they think? They might be thinking about themselves through art.
All of the things that I saw there were splendid. You can see the exhibition till 9/3.


腰巻は転倒防止

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へんなタイトルだ。。。油性の塗料や絵の具を乾燥するのには、時間がかかる。その乾燥を早めるためにシッカチーフブランというものがある。乾燥液。たくさん使いすぎるとひび割れの原因になるけれど、少量使う分には、問題なし。というかとても便利。これが小さいなボトルにはいっていて、ちょっとしたことでぱたんと倒れる。すると、液体が流れ出す。するとあっというまに残りがわずかになってしまう。それを繰り返したあと、重くすれば倒れなくなるな、と気づき、鉛の板をまきつけて、テープでとめた。すると、ぜんぜん倒れなくなった。とってもいい具合。ただし、ボトルを持ち上げる時以外(かなりの重さになってるんだもん)。

スタンプ犬

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長野県の蓼科に数日間行った。妹んちのラブラドールレトリーバと散歩してみると、彼は、水が大好きで、ちょっとした水路や小川にはすぐはいっていく。そして道にあがってくると彼の足のスタンプがいっぱい。

阿○吽展 デザインでて画家やってるって。

堀川理万子_あかね雲の話

南青山の新生堂での個展にはたくさんの方においでいただき、誠にありがとうございました。燃え尽きて灰になって、その灰がまたむくむくと人の形になって、制作を始めています。それで次はグループ展です。芸大時代の恩師大藪雅孝先生のもとで学んだ画家17人での展覧会。この画像の大きな象のほかに、小さな象も出品する予定。この象は、去年行ったマダガスカルの風景を体に映しています。「あかね雲の話」。板にデジタルデバイスをはめ込んで、目がアニメーションになってます。4/11-17。東京駅丸の内口のオアゾの 丸善・丸の内本店4階ギャラリーにて。

私の「ひらけごま」

03192018
ふだん、静かにアトリエで仕事をしていて、ときどき編集の人とあったり、アトリエに助っ人が来てくれたりする以外は、おとなしく暮らしているので、個展がはじまると、たくさんの人にお目にかかって、それはとっても楽しいことでもあるのだけれど、やっぱり自作をお目に掛けるという緊張が常にともなうためか、どーしても、夜は、くたびれてしまって。
鏡を見ると、あれ?目がない!そうなんです、くたびれると、ふだんから小さめの目がさらに小さくなって、メガネをはずすともはや肉眼では確認できない。。。かろうじて黒ごまのようなものがうっすら存在するだけ。。。そういうとき、「ひらけごま!」という言葉がぴったり。「ひらけごま!」といって寝て、朝起きたら、夕べのおまじないが効いていました。目が確認できます。なのでこれから元気に画廊に向かいます。12時より在廊予定です。よろしければお出かけ下さい。会場は
新生堂。30日までやってます。(21日と日曜はお休みです)

ネコのパトロール


03172018
いま、東京 南青山の新生堂で個展をしていてをしていて(今日はその三日目)、画廊にいる時間が長い。
このギャラリーは、青山の骨董通りからひとつ角を曲がった路地に面していて、静か。来客が途絶えたときに、ウィンドウから外を見ると、ネコが歩いている。ギャラリーの人にはなじみのネコらしく、「あ、またパトロールね」とかおっしゃる。数時間のあいだに、行ったり来たり、そして、ときには、思いがけない隙間からも現れて、ネコ・パトロール劇場みたいなんだ。あ、そういえば、この私の個展「劇場」をテーマにしているんです。3月30日までやってますので、お立ち寄り下さい。うまくすれば、ネコのパトロールも見られますよ。日曜日と祝日はお休み。11時から18時。最終日は、17時までです。と、途中から宣伝になった。。。
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『子犬』鈴木三重吉

2-23-2018

以前は、かばんに本が入っていないと、出かけられなかった。だって、電車のなかで読むものがないと不安なんだもん。でも最近は、本を持ち歩くことが減った。スマフォにはいっている電子書籍を読んじゃうからなんだ。これだと、本の角が痛む心配がない。それと、青空文庫でいろんなものを読める楽しみもある。これは著作権の切れた作品が読めるサイト。著作権が70年にのびると、青空文庫のものから、かなりのものが読めなくなるかもしれないなと思いつつ、山手線のなかで鈴木三重吉の『子犬』を読んだ。ヨーロピアンな香りのする物語だが、子犬の扱いには、「えーっ!?」と驚かされる。けちなおばさんと女中さんが登場する。こりゃないだろう、犬を穴に落として捨て犬とするなんて。見えない穴の底にいる犬たちのバトルの様子が書かれる。ところどころ、いいところがいっぱいなのに、ラストにまた「えーっ!?」となる。電車のなかで、小さい驚きを味わう。大崎と品川の間は車両がとくにガタガタ揺れて、つり革をつかむ(あんまりつり革を頼らずに乗っていようと、いつもこころみているのだ、意味もなく)。あー、読むのって、この異空感覚がたまらんのよね。あたりまえながら。

皆既日食

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2018131日は、皆既月食。アトリエのある共同住宅の非常階段から見た。21時52分、月がボールみたいに丸く立体的にみえる。カメラで撮ろうとしたけど、ぜんぜん写らないので、色鉛筆だしてきて描いた。色の変化にわくわく。月を描くのにオレンジ色と茶色を使ったなんてはじめて。わーい。
A Total Eclipse of the moon

It was a total eclipse of the moon on the 31st January 2018. I watched it from the emergency stairs of the apartment where my studio is in. At 22:52, I saw the moon as three dimensional and as a sphere like a ball. I tried to take a photo, however it didn't work well. Therefore I took color pencils and drew it. It was my first time to use the colors orange and brown when I draw a moon. It was very exciting.

ヒダ マリオネット

01172018

磁土でマリオネットのパーツを作ってあった。それを繋いでいただくためにマリオネット作家のヒダオサムさんのところに行ってきた。かつてNHKの教育テレビ(現 Eテレ)に「つくってあそぼ」という工作番組があって、私はその工作スタッフとして出入りしている時期があった。ヒダオサムさんはそのときの工作のボス。牛乳パックや、発泡トレイや、ちょっとしたびんのふたなど、ヒダさんが魔法をかけると、たちまちいのちを得ていきいきと動き始める。楽しいアルバイトだった。そして今回、畏れ多くもそのボスに、助けていただいてしまうこのずうずうしさ。われながらすごいぞ。狭山の茶畑を見ながら駅から歩いて行くと、川沿いの桜並木のなかに、すてきなお家があらわれる。そこがヒダ邸。地下の工房には、大小、そして材質もさまざまのマリオネットたちがいて、部屋のなかの作り付けの棚のなかには、整然と道具類、材料類が分類されて収納されている。 本当に居心地がいい。ヒダさんは、パーツをじーっと見て、どうするか思案してくださる。じーっとじーっとじーっと考えている。少し、パーツを動かしてみたり、配置をかえたりして、さらにじーっとじーっとじーっと。そのあとおもむろに、作業を少しする。そのあと、またじーっとじーっとじーっと考えている。その比、考える時間:作業の時間=7:3 。「考える」ことの大切さをまた改めて実感するその時間の流れ。いったん作業がはじまると、流れるような動きだ。ピアノ線をバーナーでなまして(火をあててやわらなくすること)、ペンチでくるりと曲げる。釣り糸でつなぐ。すると、犬がしっぽをふって歩き始めた!!!「生きてる!」とほんとうに感じる。涙がでちゃう。「この子の名前は?」とヒダさん。まだ決めてなかったんだけど、とっさに「包子(パオズ)」という名前がうかぶ。肉まん、あんまん、みたいなことをこう呼ぶのでしょう? もう一つ、女の子も作っていて、その子の名前は「杏仁ちゃん」に決める。なぜか、中華風。この子たちの本組みをヒダさんがしてくださることになった。どうしよう、嬉しすぎる。お目見えは、3月の個展にて。どうぞよろしくおねがいします(杏仁&パオズより)。

謹賀新年

年賀状2018hp
旧年中はお世話になりまして、ありがとうございました。
今年もどうぞよろしくお願い致します。
めだかの世話をしつつ、いつも通りの制作の日々を送りたいと思っております。みなさまにいいことありますよう、お祈りしております。
本年もよろしくお願い致します。

だまされた追いはぎ

読売新聞20171111_1

読売新聞の夕刊に載せてもらったお話と絵。
新聞紙の質感や、滲む感じ、色って、もともと好きです。今昔物語絵本のシリーズを5冊作ったのですが、それらには入れ込みきれない楽しいお話がいっぱいあって、それを題材にかかせてもらいました。

「まずいなまずいな」

11_6_2017

12月に、アトリエのなかを使って撮影がある。どうしよう、夏以降、個展にむけての立体の制作などしているうちに、ひごろから片付かないアトリエがさらに乱雑になってしまった。。。とにかく片付けをしなくてはいけない。 小さな区画を決めて少しずつやることにした。そうすると、本のあいだから、思いがけないものがあらわれたりする。今日でてきたのは、進学用に学校で撮ってもらった写真のネガフィルムだ。高校三年生。むかしは、おかっぱだった。そして、おかっぱのしたに隠された小さな脳みそでは、自分のだめさに、いつも「まずいなまずいな」と考えていた。 しかしだ、その「まずいなまずいな」は、実は、こんにちでも続いている。むかしの私よ、おまえは、いつまでも、おまえのままなのだよ。はっはっは。へこまず、たゆまず、やりましょう。今日の標語「だめさは、だめさのままで しかたない」。



いかのぬいぐるみ


10_6_2017
先日、上野の国立科学博物館での「深海展」に行った。ながい展覧会だったのに、出かけたのは、最終日の前日。朝一番からながーい行列ができている。しかし、深海の世界は文字通り深い。海底地質探査船ちきゅう の仕事が紹介され、潜水調査船しんかいに至っては、実物が展示されている。標本などもたくさん。さて、そのグッズ売り場で、このようなものに出会った。いかのぬいぐるみ。ベロアのような肌ざわりの布で、染め抜いた模様が丁寧なつくり。12月、撮影があるのでアトリエのなかをすっきりさせるために少しずつ整理していていま、持ち物を増やすのはご法度ではあるが、これは出会いだからしかたない。一緒に展覧会にいった金属造形作家の山田瑞子氏が「それをブローチににして個展の初日につけるとよい」とのたまうので、わたしは言う通りにしようと思う。イカしたブローチになることうけあい。と、イカにもなギャグ、おゆるしください。個展の初日は、10月16日月曜日。(展覧会は28日までです)。場所は、青山のピンポイントギャラリー

「図書」10月号に The monthly PR magazine "Tosho"

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岩波書店が毎月発行しているPR誌「図書」。連載あり、対談あり、のもりだくさんな内容に、司修氏の表紙画。岩波書店にいる友人が声をかけてくれて、ここに文章とイラストを載せてくれた。タイトルは「キョーキのキョーチを読む」。なんのこっちゃ?と思って下さった方、漢字でかくと「なーんだ、そういうことなのね」というようなこと、ひひひ。いろいろ試行錯誤をくりかえしながら書いた。ここで挙げたのは、『知られざる傑作』バルザック、『地獄変』芥川龍之介、そして『ローラとつくるあなたのせかい』ローラ・カーリンなどなど。助けてくれた友人は猿山直美ちゃん。ほんとにほんとにありがとう。

The monthly PR magazine "Tosho" by publisher Iwanami is full of attractive articles. Osamu Tsukasa draws the cover illustration, every month. A friend who works for them asked me to write an essay and draw illustrations for it. The title is "Reading a state of insane in novels ". I rewrote it several times to finish it. I discussed three books, "The Masterpiece Unknown, by Balzac, "The Affair Of The Hell" by Ryunosuke Akutagawa, and "Making The World With Lora" by Lora Karlin, etc. in it. The friend who advised me to write it is Naomi Saruyama. Thank you Naomi, I appreciate your cooperation.

湯沸かしケトル

8-30-2017
8月28日に書いた「えっちゃんのこと」には、いろいろな方から多くの反応をいただきました。いろいろなご意見があり、みなさんの心にさざなみを立ててしまったことに想いをいたし、でもその一方で、えっちゃんという友人について、知ってもらえたこと、なおかつ、考えてもらえたこと、それがわたしには、すごく嬉しかったのです。というわけで、また、いつものダイアリーにもどります。
※     ※     ※

赤い琺瑯のケトルを湯沸かしに使っている。アトリエのキッチンには、鍋はあと小さなミルクパンがあるのみ。個展が近づき、ほかの用事が多くて、昼ごはんをちゃんとつくる習慣が消えた。でもお腹はすく。そんなときは、ケトルに湯を沸かし、そうめんを投入。再び沸騰したら、火をとめる。こうしておいたらふきこぼれる心配もなく、そうめんが茹で上がる。ケトルには、湯切りの細かい穴があいているから、ざるで受けなくても湯切りできるし便利だ。あとはつゆで食べるだけ。限られた道具でどこまで手間をかけない食事がつくれるか。ひひひ。女子力消滅の日々。制作がんばりましょう。

えっちゃんのこと

えっちゃんは、生まれて初めてできた友達。年齢から3を引くと、友達になってからの年数がわかる。つまり49年来ということになる。子どもの頃は、毎日彼女と遊んだ。片づけも一緒にした。家がすぐそばだったので、ぶらぶら歩いて彼女の家の勝手口に行く。呼び鈴には手が届かないから、大声で叫ぶ。「えっちゃん、遊びましょ!」えっちゃんが「はあい、遊びましょ!」と返事をしてくれるまで、繰り返し叫ぶ。返事が聞こえたら、勝手口からはいっていく。家にはいると、えっちゃんが待っていてくれて「何して遊ぶ?」と聞いてくる。その時の気分に応じて、レゴだったり、庭のアオキの実でままごとだったり。折り紙のコレクション箱を携えていけば、折り紙の交換となる。えっちゃんの美意識は独特で、思いがけないデザインを「これはすばらしい」といったりする。「どうしてこれがすばらしいの?」と聞くと、ちゃんと理由を説明してくれる。黒と赤とオレンジと白の折り紙があった。絵柄は黒猫と魚。色味が地味で、絵は平面的で、好きではなかった。その折り紙を「こんなすてきな折り紙どうしたの?」とえっちゃんが聞いた。わたしはびっくりして「このおりがみのどこがすてきなの?」とたずねた。すると「だって、こんな色あい、みたことないじゃない。すごくすてきだよ」というのだ。なるほどなぁ、と思った。それからその折り紙が特別に思えるようになった。
また、ある日『スモールさんはおとうさん』を見せてくれた。小さい絵本。丸い頭のしゃれた人たちが描いてある。えっちゃんが「買ってもらったんだ、読んであげるね」といって、読み聞かせしてくれる。わたしはその絵本をうっとりと見て、聞いた。ときには、一緒にお絵描きもした。それぞれ思い思いに描いたあと、みせっこする。ある日、わたしが白菜を描いたら、えっちゃんがすごくほめてくれた。「これ、すごくいいね」。えっちゃんが褒めてくれるということは、なかなかいい線いってるんじゃないか、と思えた。えっちゃんは、ころんとした形の動物なんかをよく描いていた。線が整理されていて、迷いのない線だ。えっちゃんが描いた豚の絵がすてきで、わたしは、その描き方を真似て描いた。そして、私たちは仲良しばかりだったのではなく、ちゃんとけんかもした。でもけんかしていると遊べないので、仲直りしたほうが得だということを2人ともよく知っていて、ぽんぽん、と肩をたたいて、笑顔をつくって「にーっ」といって仲直りを提案する。そしてもういっぽうがやはり笑顔で「にーっ」といえば、仲直り成立。「ごめんね」なんてひとこともいわない。「にーっ」だけで済むのだ。その後、別々の小学校にあがって、いっしょに遊ぶ機会が減った。それからは、どんどん疎遠になった。ごく近所にいても、すれ違うこともなくなった。どこの学校に進んだとか、そういうことだけは知っていたけれど・・・。大人になって、絵の展覧会をするようになって、何かのきっかけでえっちゃんが展覧会に来てくれるようになった。久しぶりに会うえっちゃんは杖をついていて、歩きづらそう。でも、丁寧に絵を見てくれる。「どうかな、えっちゃんの意見聞きたいな」というと、「何いってるの、私に意見なんか聞かないでよ」「だって、えっちゃんのセンス信じてるんだもん」というと「やめてよ、何いってるのよ」だって。だんだん、右手が不自由になって、左手で文字を書く練習を始めたといっていた。ときどき、ランチをいっしょに食べた。「病気にさえならなければ、わたしも結婚くらいしてたかもね」という。そうね、きっとおもしろいママになってたね。次に個展に来てくれたときは、車椅子だった。お母さんが押していた。そして、おとどし、施設に移った。高齢者が多い中で、ひときわ若い。会いに行くと、部屋の棚にわたしの描いた絵本を並べてくれている。送った誕生日電報も飾ってある。「だって最初にできた友だちだからね」と必ず言ってくれる。「そうだよね、生まれて初めてできた友だちだもん。これくらいは当然よね」なーんて返事するけどほんとは涙がでるくらい嬉しいんだよ、わたしは。えっちゃんと遊んだ記憶をもとに『おへやだいぼうけん』という絵本を描いたんだから。
827日はえっちゃんの誕生日。それで、昨日、カードとプレゼントを持って会いに行ってきた。「えっちゃん、わかる?りまこだよ」えっちゃんがわたしをじーっと見ている。目を見開いてびっくりしてる様子。だって何の連絡もしないで行ったからね。「りまこだってわかったら、首をたてに動かして」といったら、首をちゃんとたてに振ってくれた。よかったー、わかってくれた。最近、あまり体調がよくなくて、言葉を出すことができなくなってしまっているという。そうなの?でもいいよ、だって、こちらの話はみんなわかってるみたいだもん。あまり暑くなかったから、車椅子を押していっしょに散歩に出た。近くのスーパーマーケットまで行った。そこの棚をゆっくりいっしょに見て歩いて、輸入菓子の棚の前まできた。いちごのクリームのはいったチョコレート。パッケージがすごくきれい。「これすてきだよねー」と見せたら、えっちゃんがそれを手に取った。わ、ちゃんと物が持てるんだ!そうそう、えっちゃんは、こういうきれいなものがほんとに好き。美を愛する女。えっちゃんはいい加減なものは好まない。洗練されて、風変わりなものが一番すきなんだ。それは子どもの頃から変わらない。ローリングストーンズのファンクラブに、はいっていた。欧米の俳優の名前をいっぱい知っていて、どの人もみんな一癖あるハンサム。そんなえっちゃんに、わたしの絵は気に入ってもらえている。うれしい。そしてさらに、えっちゃんの特徴は、おだやかで、無欲で、面倒くさがりなこと。でも、そこがえっちゃんのいいところなんだ。何事にも躍起になったりしない。IPS細胞の研究が早く進んで、えっちゃんの症状がよくなる日がくるように、いつも願っている。えっちゃんは、多発性硬化症という難病。いま、言葉を発することを休んでいるえっちゃん。こんなふうに静かに闘っている人がいる。そのことがわたしの励みになってる。

たわしから芽

8_18_2017
台所でたわしを使おうと思ったら、あら。

マダガスカル旅行記4ー双眼鏡ーMadagascar travels - Binoculars

8_7_4_2017
野生動物を見たくて行く旅だったので、双眼鏡を持っていかなくちゃ、と、いろいろ調べると、倍率は高ければいいというものではなく、むしろ倍率が低めでも、ピントのあう範囲の広いレンズが付いているものがいいとわかった。しかも、わたしはメガネをかけているので、メガネをかけたままで、ちょうどよく見られるという要素も大切だ。それにはアイレリーフという数値が15mm以上の双眼鏡を探すのがいいらしい。性能がよくても重すぎるのはつらい。でも、多少の重さは辛抱、とかいろんな観点から、Vixen のATREKⅡというのに決めた。マダガスカル南西部ベレンティの夕暮れ。100メートル以上先に、オオコウモリがアカシアの木にたくさんぶらさがっていて、その黄金色の胸毛が見えた。ゴム引きみたいなマントも見えた。同じくベレンティでの夜。シロアシイタチキツネザルのふわふわの毛並み、きらきら光る大きな目、それらがすぐ近くに見える。額につけるライトで照らすと、夜の森の中がきらきら光る。おもに、クモの目が反射で光るのだが、ときどき赤く光って見えるのは、キツネザルの目。光るものを探して歩く、宝さがしであった。


I wanted to go to Madagascar with good binoculars since I went there to watch wild animals. Before I made my purchase, I researched about some binoculars on the Internet. A higher magnification is not necessarily best for it, or rather, a lower magnification would be better if it has a wide view. Moreover, it has to have a function that would be suitable for glasses wearing people like me. It's good that the eye-relief function is more than fifteen millimeters. However, l wanted to choose one based on its weight as well. Therefore, I chose Atrekll, Vixen.
At twilight in Berenty , south-west of Madagascar, I watched fruit bats hanging upside down from branches of a big Acacia. I also saw their golden chest hair and wings that looked like they were made of rubber with the binoculars. In the same night, I saw a white-footed sportive lemur's fluffy fur, and big brilliant eyes. I felt they were so close to me by using the binoculars. When I lighted the night forest with my light on my forehead, I could see the sparkling spots here and there in the forest. They were spiders' eyes. Sometimes, I saw red twinkles which were the lemur's eyes. It was like a treasure hunting tour, finding something twinkle.
(photo image) You might see a white-footed sportive lemur in this photo image although it is out of focus.
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この画像、中に、シロアシイタチキツネザルがいるはずなのだけれど、ぶれててみえません。。。

マダガスカル旅行記3ー腹筋ーMadagascar Travels Sit-ups

8_7_3_2017
マダガスカル北西にノシベというリゾート地がある。フランス人なんかがわさわさ訪れる場所だ。言って見ればちょっとすかした場所である。マダガスカルの海の中も覗きたいね、ということで、ここまで来たのだけれど。海には、ウミガメがゆったり泳いでいて、大きいクマノミもイソギンチャクのそばにふわふわ泳いでいて、なかなかいいところ。でも、ここでもやっぱり地元の人がおもしろい。橋の欄干に足をひっかけて、腹筋。ちょっと行くと、野原でも女の人たちが二人で組になって腹筋。かっこいいカラダを保つための努力ってどんなふうにでもできるんだぁ。ちょっと前まで、わたしも腹筋がんばってたことを思い出した。いつか、また始めよう(まずは気持ちだけ)。
ここは、イランイランの花が特産で、島じゅうに植わっている。緑の花はやがて黄色になるらしい。甘く、すこし息苦しいようなちょっとおえっとなるような悪臭の要素も潜んでいる蠱惑的な悪女の香りの花。地元では「ランギランギ」とよばれている。

Nosy-be is a resort island located north west of Madagascar. Many French people visit there . The atmosphere was tasteful. I went there to watch the fish, turtles, anemone fish and sea anemone in the sea. However, I was interested in the local people as well. I saw a man who did sit-ups holding his legs on the railing of a bridge. On the way to the airport, I saw two women who did sit-ups in the field. One woman held another woman's legs. I thought that everyone can keep their muscle strong in any way , anytime and anywhere. It reminded me that I used to do sit-ups. Let's start it again, in my mind, anyway.
The Iran Iran flower is specialty of this island. I saw them everywhere there. I heard that the color of the flower changes from green to yellow. It smelled sweet and a little bit stinky. My impression of the scent was sensual. Madagasi called this flower, Langui langui .


マダガスカル旅行記2ーものを運ぶにはーMadagascar Travels Carrying Stuff

8-8-2017
頭にものを乗せて運ぶ姿、実際の様子を今回初めて見た。布(タオルでもセーターでも、布ならなんでもいい)を丸く輪にして頭の上に乗せる。その上にものを乗せる。かごでも、バケツでもなんでもいい。最初に置いた布が安定剤になって、座りがよく、両手を離しても荷物が頭から落ちることがない。すごいなぁ。ただし、背筋をぴーんとのばして歩くことがコツのようだ。みんなすごくいい姿勢でかっこよくスタスタ歩いていく。これは、アンタンルイ族(アフリカ系)の部族の女性たち。ミルクをいれたボトルや、野菜をかごに入れて頭に乗せている。これから市場へ売りに行くところらしく。着てるものは、着古しなんだけれど、色や柄の合わせ方がすごくきれいで、センスいい。にこやかだし。ただ、学校や病院がないことが、マダガスカルの地方の問題なんだそう。それはたいへんだ。うっとりしていられない厳しい現実。でもほんとにきれい。

I actually saw people carrying stuff on their heads for the first time in Madagascar.
They put a cloth, towel, or sweater (anything made of cloth will be OK) that was previously made into a circle on their head. Then, they put stuff on it. They can put Baskets, buckets or anything on their heads. They could keep it balanced with the cloth as stability. Their arms were free from the stuff and the stuff never fell.
It seemed that there was a knack to keeping the balance which was that they had to have good posture. All of them walked fast with their stuff. This illustration shows Antandroy women (Antandroy is one of the 18 tribes in Madagascar). They were carrying milk bottles and vegetables in the basket. They were going to a market to sell them. Their clothes were old. However, the colors and the design of the clothes were very vivid and the coordination was classy. Moreover, they were very cheerful. I heard that the shortage of schools and hospitals is a big problem in the local area of Madagascar. It's serious problem we can't overlook. Anyway, they were very pretty.


マダガスカル旅行記1ーコブ牛ー

8-7-2017
顔の白い牛が特に縁起がよいのだという。
アフリカ大陸の東側、インド洋に浮かぶ大きな島国マダガスカルに行ってきた。国土は日本の1.6倍もある。
独自な動植物がいっぱいで有名なところだけれど、その他のこともとっても興味深かった。この国の人たちは、コブ牛(Zebu)をとても大切に飼っている。結婚のお相手の女性の実家には、コブ牛をプレゼントするのだそう。だから「どんな牛が好き?」は「左手薬指のサイズは何?」というのと同じ意味を持つプロポーズの言葉で、市場で牛を買って、彼女の家に連れて行ってプレゼントする。それって、現代の話じゃないみたいだけど、35歳くらいのマダガスカル人のガイドさんパトリック(この人、日本語が堪能)も、そうしたんだって。耳の切れ目は、持ち主のマーク。牛の市でうっとりコブ牛を見ていたら、地元の人たちが私に何かいってげらげら笑っているのでパトリックになんて言ってるか聞いた。そしたら「外国人でも牛を買っていいんだよ」といってるって。嬉しくなってしまった。わたしもコブ牛欲しいくらい、コブ牛好きになってしまったから。マダガスカルで牛飼って、牛の絵ばかり描いて暮らすのもいいな、とふと。
I went to Madagascar, a big island in the Indian Ocean. It's 1.6 times as big as Japan. The country is famous for various native wild plants and animals. However, I was interested in other things. For example, people keep cows called Zebu. I heard that a man offers a Zebu to the parents of his fiancée as a present. Therefore, the words "What color of Zebu do you like?" means the same as "What's your ring finger size?". After he gets the answer, he goes to a Zebu market, gets the Zebu and goes to his fiancee's parents' house. The story doesn't sound like modern day. However, our tour guide who was Madagasi, around 35 years old and spoke Japanese well told us that he did this when he proposed to his wife. You can tell see the trademark of each owner by the Zebu's ears. When I was watching the Zebu in depth at a Zebu market, the men said something to me laughing in Madagasi. I asked the tour guide what they said. He explained "They said that you can buy a Zebu though you are a foreigner". I was extremely glad to hear that. I got to like Zebu during this trip, so I wanted to keep a Zebu. I suddenly imagined that somedayI would keep Zebu, living in Madagascar and painting Zebu every day.

水彩画の技法書にむけてMaking a Book of Watercolor Techniques

7_14_2017
水彩画の技法書を作ってまして。。。
モチーフは、編集者さんと相談しながら、決めます。ふだんの制作とは勝手がちがうのよ。ライティングをして、カメラを頭上にすえつけて、描きながら撮影をし、使った色をメモする。色の配合も、比で記録する。こんなことを繰り返しやっております。
I'm in the middle of making a book of watercolor techniques.
The ways to paint pictures for this book are different from my ordinary works of painting since the editor of this book and I decided on the images at meetings.
I setup some lights and a camera above my head, taking photos of steps of the way to draw, taking notes of the names of the colors I used. I also take notes of the ratios of mixing colors.
I do such things over and over these days.

めだかの稚魚がご飯を食べる

7_8_2017
飼い始めて4年。めだかの稚魚は、水があたたかくなると、孵り始めます。今シーズン初の稚魚が5月22日に生まれてから、ほぼ毎日、稚魚が生まれ、今日までで268匹(毎日、生まれた数をノートにつけているのです)。その子たちに1日2回、成魚の食べるえさをスプーンの裏ですりつぶして、パウダーにしてあげます。その食べる様子のかわいいことといったら!それにですね、生まれて始めて食べる瞬間がまたかわいい。それまでは、えさをあげても、つーつー、とえさの横を泳ぎ抜けていって、見向きもしない。ところが生まれて二日たつと、急に「え?もしかして、食べられるの???」と気づくんです。そして、頭をふりふり、ぱくぱく食べるわけです。というわけで、見飽きない。はっと気づくともうこんなに時間が経っている!ま、いいね。だってかわいいんだもん。

今昔物語絵本『もののけの家』

mononokenoie
今昔物語絵本の5冊目『もののけの家』が出ました。偕成社刊。5冊つくるのに、苦節8年。今昔物語の原典をこつこつ読んで(それでも読破できたわけではないのですよぉ)、そこから、お話を組み立てていきました。どうかな?とラフを編集者に見てもらう。んで、「うーん。。。」と言われる。「ではもうちょっと考えてみまーす」と撤回して、また考える。その繰り返しの中から「あ、今度は、なにか形になりそうですよ!」と言われれば、小躍りして喜ぶ。またラフを練って、本になれー、おもしろくなれー、と念仏を唱えるような気持ちでラフ作り。本番の絵は半年以上かけて描きました。5冊目のこの巻は、小さい不思議な人たちがたくさん出てきて、絵を描くのがまたまたとっても楽しかった。そんなふうにして8年間。これで今昔物語絵本のシリーズは完結です。子どもたちが楽しんでくれるといいなぁ。広松健児さん(このシリーズの編集者)、ありがとうございましたーっ!

おもちゃ展終わりました

6_16_2017
丸善丸の内本店での「絵本作家のおもちゃ展」無事終わりまして、撤収の終わった会場で作家一同よりお礼のご挨拶。
ありがとうございました。
脳天を見せているめんめんは、右から松成真理子さん、山福朱実さん、降矢ななさん、不肖わたくし堀川理万子、はたこうしろうさん、そして、丸善児童書担当 兼森理恵さん。
みなさんのキャラのおもしろさ楽しさに(文字通り)酔いしれた日々でした。
ご来場くださった方々、行きたかったな、と思って下さった方々、本当にありがとうございました。
4階のカフェで連日、ハヤシライスにありつき、それらが血となり肉となった(!)栄養満点の日々でもありました。
We are greeting to give thanks for joining our "Toy exhibition by children's book artists" at the Maruzen gallery, Marunouchi. We took this photo (C2)after removing all the works.
In this photo you can see Mariko Matsunari, Akemi Yamafuku, Nana Furiya, me, Koshio Hata, and Rie Kanemori the bookseller and a manager of this exhibition (D2).
I was greatly excited by their unique characters during the exhibition.
I want to thank everyone for coming to see the show, also I want to thank people who wanted to come there.
I probably ate a bit too much since I had hashed beef with rice, which is the gallery restaurant's special, almost everyday.

絵本作家のおもちゃ展 The Toy Exbition By Children's book Artist


5_27_2017
もうすぐ、こんなおもちゃオブジェで展覧会をする。
カムをいれて、ハンドルをまわすとくるくる動くという、シンプルなからくりでひたすら板を切り抜き、形を作った。何を作るか考えるのも、作業も、楽しすぎる!だから、時間に追われていてはもったいない!というわけで、時間に追われるのをすっぱりやめた(気持ちの持ちかたを変えるだけでかんたん。そしてこれが続けられたらすごくいいことね)。それでひたすら作っている。絵本家の広松由希子さんにオブザーバーをお願いして、丸善丸の内本店児童書担当の兼森理恵さんと一緒に世話人をして、実現することになった展覧会。すてきな絵本作家さんたちがいっぱいよ。みんな、どんな作品をもっていらっしゃるんでしょう。それもたのしみ。ご都合つきましたら、お出かけくださいませ。

I'm going to hold an exhibit of handmade toys.
The toys have wheels and you can move them with a handle. The mechanism is very simple. I cut the board all day long and built toys.It's very delightful to think about what I shall make, and to actually make them.
Therefore, I'm enjoying it so much that I don't feel like I'm pressed for time!
I finally stopped thinking that I was busy.
(It was easy to change my mind. I want to continue thinking in this way).
I asked Yukiko Hiromatsu, a children's book critic, to be an observer of this exhibition and I planned this exhibition with Rie Kanemori, a super bookseller for Maruzen Book Store in Tokyo Marunouchi.
All five of us are children's book artists.
I'm also looking forward to seeing their toys.
You should definitely come!



おもちゃ展宛名面trim

賞 よかったね Good to Hiroko!

IMG_6743ランドセルをおろしかけのこの絵は、友人のAさんちのお嬢さんのNちゃんがモデルになってくれました。My friend's daughter posed taking off her backpack for this illustration.

さえぐさひろこさん作の『トンチンさんは そばにいる』が、産経児童出版文化賞のニッポン放送賞を受賞しました。この本に、えへへ、挿絵を描かせていただいたので、お知らせです。ひなたちゃん、まおちゃん、二人の女の子たちが、ほんとうに、やさしくて。こういう気持ちがみんなにあったら、学校のなかだけでなく、いろんなことがすっきりうまくいきそうに思えます。じんわりきますぜ。童心社刊。さえぐさひろこさん、おめでとうございます。
The children's book "Mr. Tongching is Beside of You" was honored with the Nippon Broadcasting System, Inc. prize. I illustrated this book, so I announce this with delight.
The heroine Hinata and her friend Mao have really gentle hearts. If we all had such hearts, various incidents of little importance would go well, not only at school but in society.
It's impressive. The Publisher is Doshinsha. Congratulations, Hiroko Saegusa!

これ、55日の産経新聞です It’s an article on The Sankei Sinbun ↓↓↓
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蝶 A butterfly

4-18-2017
アトリエの玄関で越冬したさなぎがとうとう羽化した。
寒い日が続いたので、その間は、放さず、スケッチしたりした。じっとしていてくれるから描きやすい。晴れてあたたかくなった朝、窓を開けた。しばらくベランダの山椒の枝にとまっていてひよわそうに風に羽をふるわせていたけれど、とんでいった。200メートルくらい先のビルの角を曲がって、見えなくなっちゃった。ひよわそうに見えていたのに、実際はたのもしいのだった。えらい。
A chrysalis that passed the winter in my studio finally emerged.
I drew the unreleased butterfly for some days, since it had been cold outside.
It stayed still for a long time while I drew, so it was easy to draw.
One morning, since it was sunny and warm, I opened the window of my studio.
The butterfly moved to a branch of a plant at the veranda and trembled its wing in the spring wind. Then several minutes later, it flew away.
It went out of sight after turning right at the corner of a building 100 meters away. It looked very weak, but it was really tough.

拾得物

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落ちている物を拾って帰ってくるクセは一生つづくのかな、わたし。道にボルト&ナットが転がっていた。どこから落ちてきたんだろう。隣が工事中だから工事車両のものかもしれないなと思いつつ、拾い上げてみると、ずしりと重い。古びている金属ってかっこいいなぁ。

終日おえかき

2_22_2017
アトリエは南西向きに窓があるので、日の光がぐるぐる動く。4時、右腕の影が描きかけの絵に落ちる。ちょっと描きづらいけど、気にせず描く。絵本の絵は、15見開きと、最後のページは、その半分の大きさで、16場面。それに加え、とびらと、表紙と、裏表紙、見返し、背のカットを描く、しかも、罫にいれる模様も描くんだ。今回は、「お米」の模様。平安時代、お米には魔除けの意味があったらしく、それが絵本のなかで重要なアイテムとして出てくるので。グアッシュで描いている。後もう少し、がんばるわ。

おめでとう、らいおんbooks!Congratulations, LION BOOKS!

1_16_2017
四人の似顔絵にしたつもり。。。左から、Tさん、Hさん、Kさん、Iさん。
知り合って10年以上になるエネルギッシでキュートで個性的な女性4人組。彼女たちは、とっても仲良し。その彼女たちが、株式会社風濤社の支援で「らいおんbooks」という絵本レーベルを立ち上げた。それぞれが、それぞれのやり方で本に関わってきて、そこから、一緒にレーベルを興すなんて、なんてすばらしいんだろう。「いつか4人で出版社をやるもんね」といっていた、まさにその夢を実現させた彼女たち。話を聞いていると、熱くて、気持ちが引き締まるし、しかもあったまる。レーベル立ち上げ創刊絵本は、松田奈那子さんの『こびん』。加藤休ミさんの『ぼーるとぼくとくも』。どちらもみずみずしい作品たちだ。そして、それぞれが、新しい挑戦をしている。今日まで、曙橋駅からほどちかいゑいじうというギャラリーで、「はじめまして!らいおんbooksです!展」をやっている。そこで原画と、うまくすれば、らいおんbooksのメンバー、二人の絵本作家さんに会えるのよ。わたしもおじゃまして、がっつり楽しませていただきました。これからどんなふうになってゆくのかとっても楽しみ。わたしもお世話になりたいものです。とにかく、がんばれ らいおんbooks。


I drew this as their portrait. From left, there is T, H, K, I.(illustration)

These four woman who are full of energy have been my friends for ten years.
They are also very good friends with each other.
They established the publishing level in the publisher, Futohsha.
Each of them have been related with children's books in various ways, and finally they have begun to work together. How nice they are!
They have been always saying that "someday, we are going to establish a children's book publisher". Their dreams have come true.
When I listen their words with fascination, I start to feel warm inside.
Their first work started with two books.
"The small bottle" written by Nanako Matsuda and "The Ball and Me" by Yasumi Kato.
Both of the books are refreshing. Both artists challenge new things in their books.
They have an exhibition "Nice to meet you We are Lion Books! " at the Gallery Eijiu near Akebonobashi station tonight.
If you are lucky, you can see the staff of Lion Books and two artists, there.
I went there and had a good time.
I'm looking forward to seeing them do a very good job.
I want to make a children's book with them.
Anyway, go for it!

ドレスとタブロー

01142017

小さいこんな絵描いた。アメリカのアンティークの子供服を持っていて、ふと、あ、これをこの女の子に着せようと。サインをいれて、ワンピースと一緒に、撮影。絵のタイトルは「王子のばら」。どういう意味かというと、サン・テグジュペリ『星の王子さま』へのオマージュ作品なんです。グループ展メンバー6人全員が、メインの作品以外に星の王子さまのオマージュ作品を制作しています(グループ展は、1月20日から29日まで、銀座の和光6階の和光ホール)。「記憶のなかの宝もの」展。

子どもの頃の夢

1-7-2017

郵便物をたくさん持って郵便局にいった。もうすぐグループ展があるので、その案内状を発送しなくてはいけない。土曜日だから、本局にいかないと。
郵便局のひと「何通ですか?」
わたし「総量を一通の重さで割って、算出してください」
郵便局のひと「それはあくまでも、確認の作業ですから、そちらできちんと数字をいってください、それに別納郵便の印がおしてませんね。おしてください」
わたし「えー。しかたない。ではスタンプ押せる機械はどこですか?」
郵便局のひと「故障中です」
というわけで、スタンプとスタンプ台を渡された。この助けてくれない感じ。。。あー。かなりがっくりくる。
奥のテーブルに行き、封筒を並べて、おしてゆく。どれくらい時間がかかるんだろう。もう次の用事が差し迫っているのに。
かなり急ぎながら封筒をさっさか並べて、とんとんスタンプをおしてゆく。うー、スタンプが曲がっちゃったよ。あ、切れちゃったよ。かすれちゃったよ。これはうまくいった。あ、また曲がった。と思いながら、せっせとやる。おしながら、「これって、ほんとは世界一好きな作業なんだよな」と思う。わたしは、子どもの頃から、本当にはんこが好きで、はんこ屋になりたかった。わたしの住んでいた井の頭線沿線の西永福駅の線路沿いに、はんこ屋があって、そこがあこがれの店だった。暗い店内は外からはよく見えない。そこがまた魅力的。母にたのみこんで、お金を出してもらってとうとう住所と名前のはんこをつくってもらった。1週間後、木のはんこができてきたときの嬉しさ!いろんな紙におして、名刺をひたすら作った。あー、この名刺を誰かに渡したいなぁ、とひたすら願った。でも、小学生だったわたしには、渡す相手も思いつかない。結局手作り名刺のストックが増える一方。。。お医者さんのデスクのうえに、いろいろなはんこが置いてあることがある。それをじっくり見せてもらいたいくらい好きだった。大きくなるにつれ、はんこ屋になるには、相当な技量が必要だとわかり、なんとなく諦め始めた。銀行印のレプリカを作る難しさ。不器用なわたしには無理だと思った。とにかく、まだそのころは郵便局でも、図書館でも、おそらく会社でもはんこがよく使われており、そういうはんこを押す機会の多そうな職場にあこがれ続けた(はんこを押すだけの仕事なんて、ほんとはないのにね)。

そんなことを思い出しながら、今日の郵便局でのはんこ作業を小一時間やった。はんこをおし続けなくてはいけない用事があるなんて、夢みたいにすてきなことだった過去のわたしよ、どこいったー?
(グループ展は、1月20日から、銀座の和光です。)

謹賀新年


年賀状2017
新しい年。
なんでもいいから、よりよくなるように気をつけててみよう。そう決意した。そして。。。元日に、ほぼ忘れてしまっていた麻雀をメンバーの数あわせのために参戦。リーチをかけたあとに竹模様(?)のパイの連続数字をまちがえて並べていたことがわかり、あがれなくなった。そのあと、帰り道、100キロ過ぎたところで携帯電話を置き忘れたことに気付き、とても困る。結局いつもどおりの自分だ。そしていつもどおりの「へこたれないでいること」のみがわたしのテーゼ。こんなわたしですが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。そして、20日から、銀座の和光でグループ展。よりよくなるようやってみます。
I decided to make an effort to improve my lifestyle on New Year's Day. Therefore... I tried mah-jong because they needed a member, though I almost forgot the rules.After I declared a "standing hand", I noticed I misunderstood the number of bamboo-designed mah-jong tiles, so I couldn't finish.Then, I left there without my mobile phone. I was 100 kilometers away from where I was when I noticed that I didn't have my phone with me. I was very confused.As a result, I was careless, as usual. "Never be disappointed," is my mantra. Anyway, Happy New Year! I will have a group exhibition at Wako, Ginza, Tokyo on the 20th Jan.


こけしWONDER DOLL 展

こけしの素地に、金箔をはり、テンペラで色をいれた。
西洋の古画の技法をこけしに施してみた。
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新潟の弥次郞こけしの素地に、絵付けするというグループ展。
東京南青山のピンポイントギャラリーで12月12日から24日まで。
地下鉄表参道駅B1出口を青山通り沿いに渋谷方面に向けて出て、骨董通りの横断歩道を渡り左折。角から2件目の双葉ビルの地下一階。細い螺旋階段で降りてください。ぜひぜひぶひぶひ。30人の作家さんのこけしが見られます。

IMG_5588箔下(はくした)とのこを塗って、乾かして、水でぬらして、そこに金箔をはっているところ。そのあと、いい感じに乾いたところで瑪瑙棒(めのうぼう)で磨きます。

しもばしら しゃくしゃく


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『しもばしら しゃくしゃく』ができました。ちいさなかがくのとも 1月号(福音館書店)。しもばしらをたーくさん見ました。たーくさん踏みました。編集者さんとしもばしらを探していっぱい歩きました。友達と彼女のわんちゃんたちと、冬の朝、しもばしらを踏みながら散歩もしました。そして、この絵本ができたのです。この冬は寒いらしいので、子どもたちがしもばしらにたくさん会えるといいな。
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しもばしらには、花がさいたみたいなのとか、いろんなのがあります。


腕カバー

10_31_2016
急に寒くなって、長袖のセーターを着るようになった。絵を描いていると、袖に絵の具がついてしまう。それで事務用のアームカバーをかけると、解決。黒いコットンでできている。でも、オフィスはどこも電子化がすすんで、アームカバーをして仕事をする人なんてほどんどいなくなったのだろう、銀座の伊東屋からも消えて久しい。ずっと使っていると、ゴムが劣化して、びよーんとのびて、しかも絵の具だらけになるので、取り替えが必要だし、とうとうまとめて買った。というか、まとめ売りしか見つからなかったのだ。これでしばらくは大丈夫ね。

Dia de Muertos 死者の日 2016 

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タイトルは、「光にきいた話」透明水彩・グアッシュ

版画家・絵本作家の山福朱美さんが誘ってくれて、こんなグループ展に出すことになりました。Dia de Muertos 死者の日2016 展。メキシコのお盆(?)にちなんだ展覧会。1031日の夕方は会場に行くことに。115日まで。ギャラリーハウスMAYA。東京メトロ外苑前駅徒歩5分。
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    Dia de Muertos 死者の日 2016 
======================= 三千年以上前からマヤ・アステカなどの先住民が 続けていた祝祭がカトリックに征服されて現在の 形になったというメキシコのお盆 Dia de Muertos ディア ムエルトス」。 111日はこどもの魂、2日はおとなの魂がこの世 に戻ってきます。 亡くなった人々の魂を、溢れんばかりの死者の花 (マリーゴールド)と蝋燭の灯りで迎え、心からも てなして手厚くお送りするという一連の行事は、 死者を弔うという意味では日本のお盆と同じです が、メキシコでは「死者も生者も共に楽しもう! と、飲めや歌えの大騒ぎ。墓地や街に一晩中マリ アッチの音が鳴り響きます。 日本のお盆ではできないそのお祭りを作品展に代 え、逝ってしまった者たちと集って歌って笑いた い。 メキシコでの祝祭の風景や愛嬌に満ちたガイコツ、 大切な者たちの肖像画など、死者にまつわる様々 な事柄。悲しみ、優しさ、切なさ、感謝の気持ち、 美しさ。そんな何もかもを雑多に並べ、祭壇を飾 るような気持ちで作品を展示します。
期 間:20161031()115()
    11:3019:00/最終日17:00
参加作家(五十音敬称略)
アンヤラット渡辺、石川えりこ、石坂草子、
市居みか、伊藤ちづる、イマイアキノブ、
岩切章悟、オブチジン、木内達朗、北見隆、
くまあやこ、さかたきよこ、塩川いづみ、
篠崎三朗、城芽ハヤト、スガミカ、須見祥子、
竹田邦夫、竹田鎭三郎、タダジュン、たなか鮎子、
谷口シロウ、中澤由美子、中島布美子、西田幸代、
二宮佐和子、白水麻耶子、花井正子、早川純子、
原マスミ、平澤一平、ヒロミチイト、深津千鶴、
保立葉菜、堀川理万子、松本里美、マダジュンコ、
丸山一葉、MISAYO、溝上幾久子、南椌椌、
山福朱実、渡邉知樹
 
10/31() Opening 死者の日 Party
  午後5時過ぎ頃からゆるゆるはじめます。
  出演☆オルケスタ カラベラス
    <セニョリータ シロウ(perc)
    +ヘニョリート マロン(Gt)
    +ミチイト ブリトー(Gt)
    +ホメ ハヤノーチェ(perc)
    ☆樹の実
    <山福朱実(Vo)+末森樹(Gt)
    ☆ケサダ (DJ)
会 場:ギャラリーハウス MAYA 
    http://www.gallery-h-maya.com/
    03-3402-9849
    107-0061港区北青山2-10-26
企 画:山福朱実+GALLERY HOUSE MAYA

有朋自遠方來。不亦樂乎。

10_25_2016
アシンメトリーにカットされた髪をはじめ、いつもスタイリッシュな潤ちゃん。


京都に
メリーゴーランド京都 という子どもの本の専門店(ギャラリーも併設)がある。そこは、鈴木潤さんが仕切っている。きゃしゃな体に少林寺拳法の技能を持ち、繊細に丁寧に本を読み解く読み手である。料理上手で籠編みが好きで、先般出した『絵本といっしょに まっすぐ まっすぐ』アノニマスタジオ刊 は、書評エッセイというような楽しいつくりで、あちこちにとりあげられて話題になっている。その彼女が「行きますからね」といってアトリエにあらわれた。去年の5月に京都で本の形の陶磁器オブジェの個展でお世話になって以来だから一年半ぶり。お互い間断なくおしゃべりして、笑って、それから彼女は次の約束に向けて出発していった。だからといって慌ただしい時間だったわけではなくて、じんわり楽しく幸せな時間。ともあり えんぽうより きたる、また たのしからずや。それだ。まさにそれだ。そういう午後でした。 京都におついでがあったら、ぜひこの店をたずねてみてね。木曜日が定休日です。

グループ展のおしらせ

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20161025日(火)〜29(土)オンワードギャラリー日本橋でのグループ展「ラヴァンス展」に作品を一点出します。こんな絵を描いて、サインをいれて額装に出す前に作業机の上でぱちり。タイトルは、「ばら色について」。41cm×41cmの大きさです。オンワードギャラリー日本橋は、東京メトロ日本橋駅から、高島屋の出口に出て、そこから昭和通りにむかってまっすぐ歩きます。昭和通りに突き当たったら、右折。そこから新橋方向にむけて、2分ほどあるいた右側、オンワードパークビルディングの地下一階です。いろんな絵描きさん総勢12人の展覧会。よろしければお出かけくださいませ。

からすの はろー

9-19-2016
朝の散歩。熱心に一人遊びしているからすがいて、おもしろくてずっと見ていた。人んちの玄関先に敷いてある人工芝をひっぱったり、置き物をくわえて、台から落としたり、看板をつついたり。わたしがそばにいても、動じるどころか、ちょっとこっちに寄ってきて、くわっといったりして、いたってフレンドリー(に感じた)。遊歩道と車道を分けるコンクリートの支柱に飛び乗って、いよいよわたしの目の前にきたので、「はろー」といってみた、そしたら、すぐに「くえごー」と返事。そのあとなんども「はろー」と言ってみたら、どんどん返事をしてくれて、「あわー」とか「げごわー」とかいろんな「はろー」を聞かせてくれた。またあのからす、会えるかな。
I took a walk this morning, as usual.
I found a crow that enjoyed pulling out green grass and holding an object a person living in the house may have put at the entrance as decoration, between its beaks, dropping it, and pecking a signboard at the front of the house. The bird seemed to be relaxing very well, even though I was close to it. Moreover, it moved close to me and said , "Caw!" It looked very friendly. It jumped up on a concrete post that divides the street between promenades. So it came closer to me and I said hello. It then gave a sound like hello several times in various ways. Maybe I'll see the crow again.




キャッタンドッグ

9-5-2016
なーんとなく椅子があってないな、と思いながら、じっくり絵を描いていた。そしたら腰がだるくてだるくて、つらー、と言っていたら、姉がこれ効くよ、といって、体操を教えてくれた。その名もキャット・アンド・ドッグ。普通は、土砂降りの意味でしょう?でも、今回は、その動きからくる命名。怒った猫みたいに背中を丸める。背骨のひとつひとつの間隔をのばすような気持ちで。顔はおへそを見る感じ。次は犬。背中をそらせて顔はなるべく上をみる(絵では正面向いてるけど、体がかたすぎて上を向けなかったのです)。これをしばらくやったら、気持ちよかった。そして、腰のだるさがかなりとれました。おすすめです(痛みの強い人とかは、やらないほうがいいと思います。専門医などにご相談されたほうがいいですよ)。

立体オブジェの展示にいってきました

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もともと子どもの本の編集をしておられた田村実氏が独立されて、タムラ堂として出版や農園、陶芸など楽しそうなことを仕事にしておられる。その一環で、JR福生駅西口にある洋菓子店カフェ・ドゥ・ジャルダンの中のギャラリー・オルタンシアというかわいらしいスペース内の展示に誘ってくださったので、小さい立体を持って、設営に行ってきた。高速道路で50km弱のドライブ。洋菓子店は、夏休み中にもかかわらず、お店に入ると、バターとお砂糖の混じったいい香りがぽわーんとただよう。営業がはじまったら、きっともっといい香りになるだろう。わたしのオブジェたち、いいにおいをいっぱい吸ってるな。お近くにおついでがありましたら、お立ち寄りください〜。展覧会のタイトルは、LES EPAVES レゼパーヴ-オブジェでつづる小さな漂泊生活-レゼパーヴは、漂泊物、の意味で、フランス語の仕事をしておられるタムラ堂の奥方がプレゼントしてくださった言葉。

ギャラリー ・オルタンシア
(カフェ・ドゥ・ジャルダン福生西口店内)
        tel. 042-553-7737
期間・2016年8月30日~10月16日
   午前10時~午後7時
       (毎月曜と第2、第4火曜日 休み)
 

水彩で描く


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とある企画で、身の回りの物を水彩絵の具でこつこつ描いております。今日は、カトラリー。18年ほど前、妹が結婚する時に、独身のままの私を不憫がって(?)母が妹へのお祝いを買うついでに私にも買ってくれたものです。その母も鬼籍にはいり、こんなことも、懐かしい思い出となったことだなぁ。
There is a certain work to draw daily necessities with watercolor. I drew table wares, today. These were my mother's presents. She offered the same tableware set as a wedding gift to my younger sister. I was still single, although my mother gave them to me as a comfort to me. The mother has passed away last year, so this thing became a good memory.

ピンチアウト

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いつかこの日が来るんじゃないかと思っていました。そしてそれが今日でした。年中行事絵巻の画集のこの人のことをもっと見ようとした時のことです。親指と人差し指を絵に当てて拡大しようとしました。。。

I have been afraid for a long time that the day would come that I pinch an illustration out with my thumb and the forefinger. The day was today. I pinched a little illustration out of the art book. I finally got used to use a smartphone. I sighed.

4人の人たち

8_4_2016よく見ないと、なんのこっちゃわからない4コマとなりました。
今朝、車を運転していて、信号を待っていた。カップルがタクシーを止めて、乗り込んだ。乗り込んだと思ったら、すぐ二人とも出てきた。どうしたのかしら?と見ていると、彼らは近くにいたタクシーを拾いにきたべつの二人づれにそのタクシーをゆずった。あとからきたその二人連れは、一人は動きのぎこちない老婦人。で、タクシーを降りたカップルはまたタクシー待ち。乗り込んだあとに、他の人にタクシーをゆずれるって、まわりが見えてる人ならではの行動だぁ。しかも心に余裕がある人の行動だぁ。しかも、思いやりがある人の行動だぁ。ほんの1分ほどのハートウォーミングドラマでした。勉強になりました。できるだけ視野を広く持ちましょうね、わたし。
I stopped at a red light in the car this morning.
A couple flagged a taxi and they got into it.
As soon as they got on it, they got out of it.
They offered the taxi to two ladies standing for getting a taxi.
One of the ladies had lost the use of her legs.
The couple that had gotten out of the taxi began to flag a taxi, again.
Only a person who can see all around of them can offer a taxi to the other person after taking a taxi, I think.
And only a person who has composure can do such a thing.
It was an only one minute heart-warming drama.
I learned from the drama.
I want to be a woman of broad horizons, indeed.

『青い目の人形物語Ⅱ』

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『青い目の人形物語希望の人形 日本編』岩崎書店 の装画を描きました。昭和初期の日本が舞台。主人公の女の子、千代は、アメリカから親善のために贈られた人形エミリー・グレースを守るために、はらはらどきどきの勇敢な行動をします。原稿をもらったとき、一気に読んじゃった。すごく面白かったので。作者はシャーリー・パレントー。河野万里子さん 訳。デザインは、中嶋香織さん。

ロシアの小話より

7_21_2016のコピーのコピー
今日の産経新聞の産経抄に、ロシアの小話が出ていた。オリンピックを前に、いまニュースで盛んに話題になっているロシアのドーピング問題に関しての小話。ネットに出回っているという。以下その内容。
オリンピックの金メダリストが別送に関係者を招いて祝勝会を開いて、「みなさん、ドーピングに関する根も葉もないウワサには閉口します」。スピーチの途中で、母親が2メートルもある大きいキュウリを抱えてはいってきた。「おまえ、また畑でオシッコしたね」
これを読んで、らくがき欲がむくむくむく。このロシアのお母さんを描きたくなったというわけ。お母さんのファッションは、100年前のロシアね。

『トンチンさんはそばにいる』

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『トンチンさんはそばにいる』絵を描かせてもらいました。さえぐさひろこさん作。不思議な感性の少年ゆうくん。優しいクラスメートひなたちゃん。友だちが考えていることに寄せる関心の温かさがしみます。童心社刊。719日発売です。全部デジタルで描いたので、原画がないんです。編集のかたは、「原画の返却がないのって、物足りないなぁ」と言ってました。たしかになぁ。

天国の定義

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指を噛み付いたり、おっぱいとまちがえて吸ったり....

生まれたてのラブラドールレトリーバーの子犬をまた見せてもらいに行った(6月21日のところをご参照ください)。育ったなぁ。大きくなったなぁ。子犬らしくなったなぁ。ひょこひょこあるきまわる。きょうだいで かみつきあったり、絡まり合ったりしている。指にかみついてくる。いてて。それで小さな歯が生えてきていることがわかる。7匹の子犬がいる部屋というのは、この世ではないように思われる。いうなれば、こここそが天国である。天国というところは、他のことをすべて忘れてしまうところである。天国というところはヒトがみんな笑顔である。7匹の子犬に小さく切ったカステラをあげた。そして、天国で過ごしたあとは、ぐったりくたびれている。興奮しすぎなんだな。

たてとよこ

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Tシャツを着ると、たてにしわが入る人と、横にしわが入る人とがいますよね、という絵です。筋肉系と、ふっくら系でちがうんです。具体的に誰かのことを描いているとかではないです。もちろん。にこにこ。

ラブラドールレトリーバの子犬/Puppies

6_21_2016目がまだあいてない。
ラブラドールレトリーバの子犬を見せてもらいに行った。知り合いで川崎で開業している獣医さんの飼っている黒ラブ(黒いラブラドールレトリーバのことね)のハイジちゃんが7頭の子犬を産んだのが2週間前。きゅうきゅなきながら、おっぱいを吸っている。かわいい。お腹がいっぱいになると、眠ってしまうのは、ニンゲンの赤ちゃんと同じね。まだ目が開いていない子がほとんど。口のにおいを嗅ぐと、あまいミルクの香りがする。不二家のミルキーの匂いといったら、わかりやすいかしら。 二時間ほど、うっとりと子犬を嗅いだり、だっこしたりしていたら帰りの道では、通り過ぎるすべての車が子犬の顔に見える。ヘッドライトが目。ボンネットがはなづらね。みんな元気に育ってね。
I went to a veterinarian's house in Kawasaki to see Labrador Retriever
puppies. His black Labrador Retrieve "Heidi" has had seven puppies, two weeks ago. The puppies took the breast with a squeaking sound, while they sucked the breast. It was very cute. They fell asleep when they felt full, like human babies. Most of them didn't open their eyes yet. Their mouths smelled of sweet milky candy. I smelled the puppies in rapture and held the puppies for two hours there. On the way back, I saw a puppy's face in the car (the front lights as eyes and a hood as a muzzle and forehead). They may grow healthy.

美術の窓7月号 技法講座


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美術の窓
7月号の技法の連載に、載せていただきました。このために、制作過程を写真を撮りつつ、混ぜた色の記録をノートにとりつつ、絵を描いたんです。編集者さんがとっても丁寧にまとめてくださったので、ニカワとリンシードオイルで作るメディウムによるテンペラの技法に興味がある方も実践できると思います。メディウムのレシピがばっちり載ってます。7月号は前編。8月号は後半です。

「ぽんたろうもキャベツに?」


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尊敬の念を表したいあまり、ほぼ模写となり。。。長新太作品『ゴムあたまぽんたろう』と『キャベツくん』にへのオマージュ。バックは、パールの絵の具塗ったので、きらきらしてる☆これは、
NO CHO SHINTA, NO LIFE !「別冊太陽 新太」資料展に出す絵。その「別冊太陽」の編集にたずさわった編集者 南谷佳世さん渾身の会場作りによる展覧会。会場のカフェ シーモアグラスは、原宿と渋谷の間、明治通り沿いの京セラビル地下一階。619日〜71日までです(25日はお休みです)。五味太郎さん・さかたきよこさん・タダジュンさんのオマージュ作品も。

インタビュー隊のみなさま

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絵本ナビというサイトがある。絵本に特化して、扱うサイト。そこの方々がインタビューをしてくれることになって、アトリエにいらした。『くだものと木の実いっぱい絵本』についての話。インタビューに必要なのは、まず、掃除ね。アトリエの写真も撮るらしいから。そして、みなさんがいらっしゃる。担当の編集者、吉田亮子さんも助っ人としてきてくれる。しどろもどろな話に、インタビュアーの木村春子さんが的確な質問で流れを作ってくれる。ありがたや。1時間半ほどで終了。終われば、床につっぷして、照れて赤い顔を冷やす。サイトはこちらです。

今年も生まれます

めだかを飼い始めて3年になる。毎年毎年、稚魚が生まれ、増えにふえた。めだかを飼ういれものは、大きい鉢、プラスチックバケツなどとりどりで現在6つになっている。それを餌を買う店の人に言うと、「エサの量と回数を減らして数をコントロールしたほうがいいかもね」と言うので、12回だった餌を11回にした。なるほど、いつもならゴールデンウィークごろは稚魚の世話に追われるのに、今年はのんびりできた。しかし、数日前から、次々また産まれ始めている。すごい生命力。今現在、稚魚14匹。みんな元気いっぱい泳いでいる。この画像では10匹しか確認できませんでしたが14匹います。ピンクで囲ったところに稚魚。
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水の端っこが好きな子がいます

制作過程を ぱしゃ

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こんなふうに、ときどき撮影しながら制作している。
期日が近づいてきてるけれど、とにかくこつこつ撮影しながら描く。
撮影したデータは、美術雑誌で技法の紹介ページになる予定〜。

はやくおさまれ!

地震の被害にあわれている方々に、心よりお見舞い申し上げます。

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この実、なんの実??りまこの実!

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看板を貼って完成〜。
丸善丸の内本店(東京駅丸の内北口oazo3F)でのブックフェアを児童書担当の辣腕女王、兼森理恵氏が企画してくださった。彼女のパワフルで熱く細やかなスピリットに、いつも敬服しているわたし。そんなわたしがしてきた本の仕事を並べてくれるという頗るありがたいフェアである。その設営におじゃましてきた。彼女の指示と、てきぱきした動きであっというまにフェアの本棚の完成。フェアのタイトルも彼女による。わたしは、少しでも場が盛り上がれば、と、展示映像を友人で映像演出をしている足立典生さんにお願いした。それをモニタでお目にかけようと。えへへ。こういうありがたいお祭りのための支度が大好物。理恵ちゃん、感謝です。フェアは、今日(2月9日)から3月15日まで。9時から21時までやってます。もしおついでがありましたら、お立ち寄りください〜。

復刊のおしらせ

いかがおすごしでしょうか。最初のオリジナル絵本『ぼくのシチュー、ままのシチュー』が復刊ドットコムより復刊されまして、本屋さんに並びました。シチューのおいしい季節にあわせての復刊ありがとうございます〜。
復刊まで導いてくださったのは絵本評論家、または絵本にかかわるあらゆるお仕事をされている広松由希子さんです。


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友人の菜園に

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友人の鍛金、彫金作家の山田瑞子さん。彼女が作っている菜園におじゃまさせてもらった。作るのは、作品だけじゃないんだな。区が貸し出す菜園で見事な野菜を次々育てている。一度聞いただけでは覚えられない知らない菜っ葉やハーブもある。そして、キャベツがかっこいいよ。冷えた空気で、底冷えする土。そこで「さむ〜」とかいいながら絵を描くなんて贅沢な時間。描きかけをちょっとアップしてみる。鉛筆で線引いて、透明水彩絵の具でちゃちゃっと塗る。
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く°ま展

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テディベアをテーマにしたグループ展を南青山の新生堂さんでやらせていただいた。
総勢16頭のテディベアでお出迎え。大勢の方々においでいただき感謝です。
く°ま と書いて、「ぷま」と読みます。
いろんなチャレンジといろんな勉強のできたグループ展でした。


『シベリウスの交響詩とその時代』

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こんな装画を描いた。シベリウスの生誕150年ということでの出版だそうだ。専門書でありながら、縦横な切り口の内容で楽しい。
フィンランドには、『カレワラ』という民族叙事詩がある。
恋や冒険がいっぱいでとーっても人間的なこの物語の存在はとても興味深いし、その世界観の不思議さには、脳を揺さぶられる。その『カレワラ』をモチーフにシベリウスは交響詩を作ったのだそうだ(まず『カレワラ物語』岩波少年文庫で読むととてもわかりやすかった☆)。そういう世界のためには、ときに抽象っぽい表現が必要と、こんな表紙になったのだった。高知麻紙にグアッシュで描いた。音楽之友社刊。

遊んでる場合じゃないけど

アメリカで子どもの時からいっぱい時間を過ごした友人Yちゃんは、こういう動作が板についている。まさしく、Yちゃんにこういう動作であきれられるだろう私である。だって、やらなくてはいけないことがいっぱいなのに、こんなの作って遊んじゃってるんだもん。あら、もうおつかいに行く時間?
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画像をクリックしてください。

コーヒーメーカー それと...

11-22-2015
ひょんなことから、アトリエに電気コードつきのコーヒーメーカーを導入することになった。今まで、ちびちびとケトルからお湯を細くたらして淹れていたのだけれど、わーい、これで好きなときに、コーヒー飲めるんだ。うれしいなぁ。たくさん淹れておいたコーヒー、今日、出かけるときに、あ、そうだ、飲みきれてなかったけどしかたない、とプラグを抜いて外出した。何時間かして戻ってきて、冷たいコーヒーがあることを思い出す。コーヒー飲みたい。でもポットを空にしてまた一からは面倒。で、プラグをさしこんで、へへへ、温めてみる。そりゃ淹れたてにはかなわないけどさ、といって熱くなったコーヒーを飲む。しみじみ嬉しい。沸かし直したコーヒーだぜ。と、そこでふと「沸かし直したコーヒー」という言葉にひっかかる。そうだ、私、20代のころ、同い年くらいの男性に「りまこさんって、山小屋とかで出てくる沸かし直したコーヒーみたいな人だ」と言われたことがあるんだ。その時、「へ?どういう意味?」とかって思ったけれど、びっくりしすぎて問いただすこともしなかったシャイなあの頃。でもどう考えても褒め言葉じゃないことは伝わってきていたので、詳しく聞きたくもなかったもんね。しかーし、今宵、沸かし直したコーヒーが沁みる。うまいぜ。きらきらした香りがたつわけではないけれど、少し濃くなって、しかもとってもホットで、あら〜、沸かし直したコーヒー、とってもいいじゃありませんか、となごむ。何十年もしてから、「それでいいのだ」と思った。ざまーご覧あそばせ、おっほっほ。

『くだものと木の実いっぱい絵本』

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▽秋だからりんごのページをお目にかけます。
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こんな本ができてた。
完成までにじつに4年かかってしまった。
編集の吉田亮子さんと、一緒に、うんうん うなりながら、あーだろ、こーだろいいながら作ってきて、やっと。
花の時期、実のなりかけの時期、収穫の時期、それぞれ取材にでかけて、色鉛筆でひたすらスケッチした。取材中、脚立から落ちたり、100色以上のの色鉛筆をひっくり返すなんて事は、日常茶飯。色鉛筆を拾って元に戻すのもはやくなった。庭のあんずの花、びわの花を提供してくれたAちゃん、Yちゃん、しょっちゅう出没するわたしに農園中の果樹をこころよくスケッチさせてくださった川﨑の農家小林さんご一家、そして、この本に3年もつきあってくださったデザイナー原純子さんに、それぞれ感謝です。
果物の専門家の三輪正幸さんが監修してくださっています。あすなろ書房からです。

I made this.
It took four years to finish it.
I worked with an editor, Ryoko Yoshida and I have finally finished the book.
I covered farms during flower season, baby fruit season and harvest season, and I drew what I saw using color pencils, and took photos.
I often fell off ladders, and often spilled my can of one hundred color pencils as I drew. I can currently put them back into the can very quickly!
Thank you to my friends A and Y, who gave me apricot flowers and loquat flowers from their garden. Thank you to the Kobayashi family, farmers in Kawasaki, who often allowed me to draw bunches of trees at their farm, and thank you also to Junko Hara, graphic designer, who helped me with this book for three years.
Masayuki Miwa, an authority on fruits, acted as my supervisor.
The book is published by Asunaro shobo.
The title of the book is, "A Picture book of Various Fruits and Nuts".

パノラマ撮影- A Panorama Mode-

渋谷東急本店での個展(10/15/-21)の様子を会場をiPhone6 plusのパノラマ撮影機能で撮りました。
I took photos of the gallery using the Iphone6plus's panorama mode.


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個展の入り口部分。This is the entrance.

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歩きながら撮影すると、上下動のせいで、こんなふうに波うっちゃう。
被写体さんが動くと、こんなふうに写ったりも。
展示は、挿絵とか、絵本原画のコーナー。
I took this photo, walking. It swung up and down as I was walking.

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パノラマをタテにつかって、陶磁器オブジェの展示撮ってみたり。
I took the ceramic book objects on the bookshelf using the panorama mode vertically.

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以上、こんな感じの展示でした。
Could you feel the atmosphere of the exhibition?

個展が終わりました Closing My Exhibition

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東京渋谷の東急本店美術画廊での個展が無事終わりました。お騒がせいたしました。いろんなご意見ご感想ありがとうございました。始まる前と終わったあとでは、なにかが違うわたしです。まだ言葉になってないけれど、これからの糧になりそうなことがいろいろ味わわせていただけました。お出かけくださった方々、そして、行けないけど、といって応援のメッセージをくださった方々、次回は行ってもいいかもね、と思って下さっている方々、本当にありがとうございました。

My exhibition at the gallery, Tokyu Honten, in Shibuya closed on October 21st.
Thank you for your various opinions and ideas. Something changed in my mindset during the exhibition. I can hardly say yet what I got out of the exhibition, but I surely got many hints for future projects. Thank you for coming, thank you for sending me messages that cheered up me instead of coming to the gallery, and thank you for intending to come to the next exhibition although you couldn't come this time.



この図なんだかわかりますか?

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この図を見て、「かっこい〜!」とわたしは驚喜乱舞。これ、なんだかわかりますか?
わかる方は、やはり絵に関係ある仕事をされている方ですね。個展が近いので、額屋さんと額の相談をした。それで額屋さんが描いてくれた額の断面図。米谷さんという額屋さん。

遊ばずにいられない(森永ラムネ)

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むかしからあるお菓子、森永のラムネ。
飲み物のラムネの瓶を模したプラスティックのボトルのなかに、白い丸いラムネがはいっている。
今日、気づいた、ときどき顔のついているのがある!かわいいよ!

9-26-1-2015

オキナワスズメウリ

9-24-2015
(あれ、きづいたら、ダイアリーの更新ずいぶんお休みしてました)

友人の鍛金作家田中千絵さんがくれたオキナワスズメウリのタネ、2年連続で花が咲く前に枯れてしまった。今年は3回目のチャレンジ。去年蒔き切れなかったタネに加え、やはり彼女から譲り受けた版画家の武田史子さんが、たくさん実をつけさせるのに大成功して、わけてくれたタネも蒔き、楽しみにしていたが...梅雨がすぎ、夏がすぎ....枯れなかったけれど、花が咲かないな...と思っていたら、けさ!咲いた!黄色い小さいかわいい、ウリ科らしい花。きゅうりやメロンの花に似ているんだ。わたし、もうすぐ個展。でも、花をめで、めだかを世話する時間は大切なのよ。めだかの稚魚、500匹いる。